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 ▼消化の仕組み▼

1.酵素の働き

私たち人間は、毎日いろいろなものを食べる。
食べたものが、そのまま腸で吸収されるとは誰も思ってはいないであろう。
一般的にいう消化という作用を受けて、腸で吸収されることになる。
では、この消化という作用はどのような仕組みなのか。

消化の重要な役割を果たすのは、酵素と呼ばれる物質である。

地球上で最初に酵素を作ったのは、微生物であると考えられている。
微生物は、さまざまな物質を自分に都合のよいような物質に
変化させようとしたようである。
そのため、体内でタンパク質をつくり、体外に出しながら、
いろいろな物質に変化させるようになった。
この物質変化に関係するタンパク質を酵素と呼んでいる。

高度の進化をした人間といえども、
この微生物が造った仕組みを、そのまま受け継いでいる。

私たちは、常に体の中で酵素を作り、この酵素を使って
食べたものを自分の都合の良い物質に変化させているのである。
この仕組みを通常は、消化と呼んでいる。
もちろん、口の中で噛み砕くことや、
胃酸でどろどろに溶かす事も、広い意味の消化と考える事が出来る。
しかし、消化の本当の役割を果たしているのは酵素である。


2.三大栄養素

私たちが食べて消化している物質には、大きく三つの物質がある。
脂肪・タンパク質・炭水化物の三つである。
炭水化物の代表は、でんぷんである。
そのため、時には炭水化物と表現しないで、でんぷん質と表現する事もある。
この三つの物質を求めて人間は食事をする。
したがって、これを三大栄養素と呼んでいる。

この三大栄養素以外で人間が必要とする物質に
ビタミン類やミネラル類がある。
しかし、ビタミンやミネラルは消化の必要がない物質なので、
消化酵素の作用を受けることはない。


3.消化の必要性

三大栄養素である脂肪、タンパク質、炭水化物を
分解してくれる酵素にはそれぞれ名前がついている。

脂肪を分解する酵素の代表は、リパーゼである。
タンパク質を分解する酵素の代表は、プロテアーゼである。
炭水化物を分解する酵素の代表は、アミラーゼである。

なぜ人間はこんなややこしい酵素を作って消化する必要があるのだろうか。
それは、脂肪、タンパク質、炭水化物が
高分子と呼ばれる状態になっているからである。

高分子というのは、同じ物質が鎖のような状態で
長々とつながっているとイメージすればよい。
だから腸で直接吸収することは難しい。

この長い鎖の状態を細かく切ってくれるのが
酵素とイメージすれば理解しやすい。
この細かく切ることを低分子化と呼んでいる。

結局私たち人間は、高分子の物質を食べて、
体内で酵素によって低分子化しながら
腸から吸収して生命を維持しているということになる。

脂肪が消化(低分子化)されると脂肪酸グリセリンという物質になる。
タンパク質消化(低分子化)されるとアミノ酸
アミノ酸が数個つながったペプチドという物質になる。

炭水化物消化(低分子化)されるとブドウ糖などの糖類になる。
時には、糖類が数個つながったオリゴ糖とよばれる状態にもなる。


沖縄では、青パパイヤを食べる食文化があり、長寿社会を支えていると、
多くの研究者たちが関心を寄せている。
青パパイヤには、
酵素リパーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼが含まれており、
貴重な食材と認められている。
特に脂肪を分解する酵素リパーゼが注目されている。

人間は、他の酵素に比べてリパーゼを分泌する量が少なく、
どうしても、腸壁に脂肪をためやすいという。
やがて体脂肪として蓄積し、
生活習慣病の引き金になる
可能性があると指摘されている。

沖縄では、豚肉を青パパイヤと混ぜていためる
チャンプルと呼ばれる食文化が存在している。
プロテアーゼやリパーゼの働きで、
豚肉が脂濃くなくおいしく食べられる。
メタボリック・シンドロームという言葉の登場で、
体脂肪を気にする人が増えてきた。
沖縄では昔から、こうした事に対応する食文化が
存在していたのである。
ただし、最近では沖縄もファーストフードが流行し、
体脂肪の増加に悩んでいる人が増えたと報道されている。

私たちは、便利で豊かな社会を実現した。
美食は歓迎されている。
その反面、命を支える伝統的な食文化を
忘れ去ろうとしているのである。

ここらで、
食とは何か、消化とは何か、命の源とは何か
じっくり考え直す必要がある。



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