その2


怪我の回復を早めるには
健康(栄養)について理解してほしい


より豊かに生きる

 
 現在、1年に70万人の人が死んでいます。
 そのうちの、10人に7人くらいが成人病です。
 
成人病の代表的なものは、癌・心筋梗塞・脳梗塞・糖尿病。
 なんと、4人に一人が癌で死んでいます。 

80歳まで生きている人の平均で、2人に1人は、癌にかかっています。
こわいですねー。 

成人の10人に一人が糖尿病。 成人病とは食源病であると言われています。 
きちんと食べているつもりなんだけど、実際はそうではなかったんですね。

きちんと食べてないとなぜ病気になるか


 人間は約200日で体の全ての細胞が入れ替わります。
(臓器により様々であるが平均するとこの値になる)

毎日、50億個の細胞が死に、50億個の細胞が生まれます。
200日間カップヌードルばかり食べていると、
カップヌードルでできた体になっちゃうんです!!

 電球は毎日少しずつ暗くなって行きますが、
それを毎日見ていても暗くなっているのが分からないんですね。

人間の体も同じです。



 昨日まで元気でいきなり死ぬのは、事故の時だけです。
年齢と共にだんだん元気がなくなって死を迎えます。 

平均寿命が伸びたと言われると、
何だか自分たちが長生きできるようになったと勘違いします。

平均寿命とは、0歳児の平均余命のことで、
我々がそこまで生きられると言うことではないんです。
これは統計処理上のことで、
新生児死亡率が激減したからその数字が出ているんですね。 

今の小学生には、糖尿病等の成人病が流行っています。
このままほっておくと、もっと早い時期に死んでしまいます。

五大栄養素

 車に例えると、

炭水化物 ガソリン
脂肪 ガソリン
蛋白質 ボディ
ミネラル オイル
ビタミン オイル


食生活の欧米化により、体に入る栄養のバランスが次のように崩れてしまったのです。

栄養のバランス           五大栄養素+1
炭水化物 ビタミン ミネラル 脂質 蛋白質 繊維
摂取量 過剰 **     **    
適量 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
不足   ** **   ** **


 車に乗っていて、ガソリンが無くなったら、
ガソリンスタンドに行って、ガソリンを補給します。
でも、オイルが少なくなっている時に、
オイルの代わりにガソリンを入れてくれとは言いません。 

しかし、食生活では、おなかが空いてしまったときに、
炭水化物と脂肪はどんどんとりますが、
ビタミン・ミネラルはとっている気になっていただけで、
実は、不足していたんです。

カリフォルニア大学の調査によると、ビタミンバランスの善し悪しで、
 25才 ±5才 
 40才 ±10才 
 60才 ±20才
の肉体年齢の差が出るそうです。
 
同窓会に行ったときに、
今日は何だか先生が多くいらっしゃっているなと思って良く見たら、
同級生だったという事にならないようにしましょう。

小中学生の頃、廊下を走るなと良く言われましたね。
じつは廊下というのは老化だったんです。

先生は実に深いお話をされていたんですね。


なぜ不足してしまうのか、

その1

 「一日に30品目の食品を食べよう」と厚生省が提唱していますが、
1992年に商品科学研究所が行った調査では、
平均で19.4品目であり、30品目食べていた人は、
334人の調査人数中一人だけでありました。

その2

食品に栄養がなくなってきた。
 2毛作2期作、農薬、化学肥料により土が弱くなっています。
それにより植物が十分に栄養を吸えなくなってしまいました。 

品種改良 文明の進歩が豊かさをもたらしました。
そこで、見栄えの良いもの、味や口当たりの良いものを追求していった結果、
野菜の栄養成分が変化してしまいました。

にんじんはにんじん臭くなくなっているし、
きゅうりはまっすぐで苦くない、
ほうれん草は、根の赤いところが少ないですね。 

食品成分表(科学技術庁資源調査会)の初版と四訂からその変化をみると、

可食部100gあたりビタミンAは、

  初版 四訂  
昭和25年 昭和57年
にんじん 13500IU 4100IU 1/4に減少
かぼちゃ 1000IU 340IU 1/3に減少
ほうれん草 8000IU 1700IU 1/4に減少

更に、ほうれん草では、

  初版 四訂   夏場スーパー
 鉄分 13mg  3.7mg 1/4に減少 0.7mg
 ビタミンC 150mg 65mg 1/2に減少 8mg

 食品成分表の測定値は、「旬、とれたて、生のもの」の値です。

これが、夏にスーパーで買ったほうれん草では、
鉄分やビタミンCが減少しています。

 これは品種改良により、この様になってしまったのです。
うちは家庭菜園で作っているから
無農薬有機栽培だからといっても、
残念ながら、種屋さんで売っている種が既にそうなっているので同じです
他の食品も同様です。 

それでは、しっかりビタミンAをとりましょうと言っても、
今までの量の4倍のにんじんを食べられますか?
また、作物が採れてから口に入るまででも栄養素が減ってしまいます。

ビタミンCを例にとると   
          (流通)    (一日店番)   (30分加熱)    (水にさらす) 
     産地−−−−→お店−−−−→ 台所 −−−−→ 調理 −−−−→口
残存量 100%        50%         30%         15%          5%

最終的には5%までにも減ってしまって殆ど体内に入りません。

と言うわけで、まるで、段ボールの紙に書いて色を塗った様な食べ物を食べていたんです。
だから、あまりおいしくないから調味料をたくさん使っているんです。

その3

ライフスタイルが変わってきた。 
 食生活の欧米化 

アメリカでは、1977年にアメリカ上院栄養問題特別委員会(マクガバン委員長)が多くの調査をし、
成人病等の原因は食生活であると言うレポートを出しました。

日本人は、この事をあまり真剣に受け止めなかったんですね。
更に、ストレスがいっぱいの社会は現代人には避けられません。
ストレス回避にはビタミンCが不可欠ですが、
前期のようにビタミンCはとりにくいビタミンです。

また、精神安定には、カルシウムが必要なのですが、
日本人の多くの人がカルシウム不足であることは余りにも有名です。 

その4

食品添加物の氾濫 
各国で使用を許可されている、食品添加物の数は、 
   イギリス・・・・14種類 
   北欧・・・・・・・0種類 
   アメリカ・・・・140種類 
   日本・・・・・・350種類 驚き!! 

日本は食品添加物天国。 

 リン酸化合物は
食品を長持ちさせ綺麗に見せる働きが大きいのでよく使われています。
リンはカルシウムの吸収を妨げます。

 「そんなことを言ったって、厚生省の国民栄養調査では、
各栄養素の摂取量は、カルシウムを除いて必要所要量を満たしていると言っているじゃない。
 私はちゃんと生きているし。」と言う人も多いと思います。

 電球の話と、健康の話、で触れたように、
だんだん元気がなくなってきているので分からないし、
周りの人も、同じように元気がないので、気がつきにくいんですね。

寝起きが悪い。疲れが残る。いらいらする。
夜眠れない事がある。頭が重い。食が進まない。
肩が凝る。心当たりがあるでしょう。
 
人口の30%以上の人が潜在的なビタミン・ミネラル不足。
ビタミン・ミネラルを気をつけてしっかりとっていると、元気100倍になるんです。
 

必要所要量とは何か。

 健康な人が健康を維持するために必要な量として、
目安や参考にされる量のことです。

原則的には欠乏症を防ぐ最低水準に、
2割前後の安全率をかけたもの。

厚生省が足りていると言っているのは、
食品成分表を基にした計算値での話で、
収穫時期や流通過程、加工や調理で失われる分、
体内への栄養素の吸収率の分は計算に入っていないんです。

また、砂糖や食品添加物の接種によるビタミンの過剰消費の分も計算に入っていないんですね。
 

加工や調理で失われる割合は、

 ビタミンA20% ビタミンB130% ビタミンB2 25% ビタミンC50%

共立女子大の稲垣先生によると、普通の生活をしていて
注意しなければならないビタミンは、以下のようだそうです。
少し油断すると欠乏症になりやすいビタミン A、B1、B2、C、D
時々、欠乏症が起こるビタミン B6、ナイアシン、葉酸、B12、E、K

 ダイエット等をしているときは、十分な注意が必要。

主なビタミンの働き

・ビタミンA

 粘膜をや皮膚を強め、抵抗力を付け、風邪を防ぐ。
不足すると夜盲症になる。
網膜で受けた刺激を神経に伝えるときにビタミンAを消費する。 
癌予防に役立つ。

 ビタミンAは小腸の脂肪吸収作用により80〜90%吸収されるが、
ビタミンAの前駆物質であるβカロチンは、吸収率が10%と低い。
しかし、これが油に溶けると、80%まであがる。

βカロチンは緑黄色野菜に多く含まれるが、
お浸しや煮物で食べるより、油と一緒に調理すると吸収されやすくなる。

 また、ビタミンAは酸化に弱いので、
ミキサーなどの空気と接触することの多い調理法はさけた方がよい。 

ビタミンAは、脂溶性のビタミンで体内に留まりやすく
大量に摂ると、胃や腸に変調をきたし下痢を起こす。

一日に30〜40万IUを摂ったり、
一日の必要量の50倍以上の量を何ヶ月も続けて摂ると、
頭痛や吐き気が起こり、肝臓が腫れたりする。

一日5万〜7万IUを一ヶ月以上とり続けると、
慢性の過剰症となり手足の痛み、発疹、脱毛症を起こす。

ビタミン剤の無謀な摂取は避ける。 

βカロチンは必要量だけビタミンAに変わるので、
摂りすぎを注意する必要はない。

・ビタミンB

 3っつの「ひ」  肥満、疲労、ヒステリーを防ぐ。 
やる気のビタミン。 

詳細には、 
B1

 疲労防止、疲労回復、スタミナ増進。
糖分を分解してエネルギーにする。
 B1が不足すると、糖質の分解が途中でストップし
、エネルギーの生産がスムーズに行われなくなる。

また、中間代謝物である乳酸などの疲労素もどんどんたまってしまう。
 脳や神経は、糖質から出るエネルギーを必要とすることから
、ビタミンB1は、神経系の働きの維持や調整にも大きな役割を担っている。

 B1は、熱、アルカリ、化学物質により分解されやすい。

B2

 皮膚や粘膜を保護。
(皮膚炎、口内の荒れ(口角炎、口内炎、舌炎)、ニキビ、肛門や膣の炎症を防ぐ)
糖質、脂質、蛋白質の代謝の仲立ちをする酵素を助ける働きをする。

 特に脂肪の代謝を促進する(ダイエットには必須)。
 
肝臓の働きを強め、体内の毒物の解毒を促進する。
細胞が毎日生まれ変わるときに必要となる。

 熱や酸には強いが、アルカリや光により分解されてしまう。
牛乳の中に多く含まれるが、
透明な容器に牛乳を入れて放置しておくとB2の量が半分に減ってしまう。

肉や乳製品、納豆に含まれるが含有量が少ないので不足しがち。 

B6

 蛋白質の代謝を促進。

細胞の新陳代謝を促すことから
発育促進、各組織の修復作用、生殖機能の活性化、性欲の増進。

抗生物質や経口避妊薬に対する解毒作用がある。
 蕁麻疹、アトピー性皮膚炎等のアレルギー性の病気を防ぐ。
不足すると、脂漏性皮膚炎、ふけ症、不眠症、口内の荒れ、月経異常。 

B12

 赤血球を作る。アミノ酸の代謝促進。
B12が不足すると、ぼけの症状が出たり、神経が不安定となったり、貧血を起こす。

植物の中には全く存在しないので、菜食主義者は欠乏しやすい


ナイアシン 皮膚炎、下痢、精神障害の症状を呈するペラグラを防ぐ。 

葉酸

 発育の促進。

・ビタミンC

 ストレス防止・解消。蛋白質と共にコラーゲンを作る。
コラーゲンとは蛋白質の一種で、人間の体の蛋白質の1/3をしめている。
 
免疫力を強くする。
(ウィルスや細菌の感染に対する抵抗力を強めるだけでなく、白血球やリンパ球の機能を高める。) 

鉄分の吸収を良くする。
 メラニン色素の沈着を抑える。
抗酸化作用により成人病を予防する。抗ストレス作用がある。
(ストレスが大きくなると、人間の体は一般にホルモンの分泌量を増やすことで対処する。
特に、副腎皮質ホルモンの分泌量が増える。
Cは、この副腎皮質ホルモンの製造に関与している。)
 
生体異物を解毒する。(肝臓の解毒酵素の活性化を促す)

・ビタミンD

 カルシウムの吸収を良くする。
紫外線に当たることによりビタミンDの体内で必要量の50%を作り出す。

・ビタミンE

 老化防止(若返りのビタミン)。 
血液循環を良くし、老化現象、脂肪の酸化、色素沈着を防ぐ。

血行促進により腰痛、関節痛、肩こり、冷え性、しもやけ、小じわを防ぐ。癌予防。
 脂肪の代謝を促進するので、コレステロールを下げる。
善玉コレステロール(HDL)を増やし、悪玉コレステロール(LDL)を減らす。
抗酸化作用により、成人病を防ぐ。
 
植物の種等に多く含まれているため、体内にEの量が多くなると脳は、
食物が豊富にあると感知して生殖機能を高める。

主なミネラルの働き

・カルシウム

 精神安定。血液をアルカリ性にコントロールする。骨や歯を強くする。
 
缶コーヒー・ジュースには角砂糖5から6個分の砂糖、
砂糖の吸収には多くのカルシウムを必要とする。 

普通の牛乳 120度2秒の殺菌。これにより牛乳中のカルシウムが破壊されてしまいます。

 日本人の体にとって、背骨のある動物のカルシウムより、
背骨のない動物からのカルシウムの方が吸収率がよいのです。
魚を骨まで食べていてもなかなか十分なカルシウムがとれません。
 
日本人の75%がカルシウム不足。
 
女性の場合、更年期になると、ホルモンバランスが崩れるため、
体からカルシウムがどんどん流出してしまって、
骨粗鬆症になってしまいます。

ある値を下回ると、腰痛、骨折、入院、寝たきり。
そして、床ずれ、ぼけ。
 
若い頃のカルシウムの蓄積量が多いと、
ボーダーラインを下回るまでの時間が稼げます。

私は年をとってしまっているから、もう遅すぎるかしら、
諦める必要はありません。

吸収の良い、カルシウムを補えば、まだ間に合います。
 
子供は、カルシウム不足でイライラ、
母親がヒステリー、
姑は意地悪ばあさん、
父親は家にいるのがいやで、飲み過ぎ、酔っぱらって事故、
とならないように気をつけましょう。

・鉄

 タンパク質・ビタミンBと共に赤血球を作る。
酸素の運搬ビタミンCにより吸収が促進される。

ビタミン・ミネラル以外の栄養素の働き

・ファイバー

 腸内の清掃をします。
腸内には、多い人で15kg、少ない人でも3kgと信じられないくらい多くの宿便が溜まっています。
宿便は、腸の栄養の吸収を妨げるだけでなっくなく、宿便の中には発ガン物質も溜まります。

 ファイバーを多くとると、腸の動きが活発になり、宿便を取り除くのに役立ちます。
大腸ガンの予防になります。 

 脂肪を多くとると、胆嚢に貯めてある胆汁が出る。
胆汁酸は脂肪の消化吸収に関与していますが、
コールタールに含まれる発ガン物質のメチルコラントレンと構造式が似ています。
胆汁酸の過剰がガンの発生を招きます。
 
また、脂肪を多くとる事により腸内細菌のバランスが崩れ、
ガン発生に関与する細菌が増えるます。

 ファイバーが過剰な胆汁酸を吸収して、便に含んで排出するためガン発生を抑制します。
 
食物のかさを増やすので、食品添加物、糖の吸収が穏やかになる。
そこで、急激に血糖値が上がることが無くなり、
インスリンを急いで分泌しなくても良くなるので膵臓の負担が減り、
糖尿病の原因を一つ減らせる。

・プロテイン

 細胞を作る。 
8種類の必須アミノ酸は、体内で合成できないため、食物としてとる必要がある。
バランスが重要。

バランスが悪いと、余分なものは、尿酸として排泄されてしまいます。
毎日体重の1/1000gを摂る必要がある。 

不足すると、肌、爪、髪の毛に最初に症状が出やすい。 

・レシチン

 血液中のコレステロールの溶解 動脈硬化を防ぐ
 細胞をよみがえらせ若さを保つ 神経伝達物質のアセチルコリンが増える。 
ボケの予防に効く。 
細胞膜の材料

食生活の改善は、どうすればよいか

アメリカ乗員栄養問題特別委員会の食事改善目標

@デンプン質を現在のカロリーの46%から55〜60%に引き上げる。
A脂肪分は現在のカロリーの40%から30%に減らす。
B動物脂肪と植物脂肪の摂取量は1対2の割合にする。
Cコレステロールを1日300mgに減らす。
D砂糖消費は40%減らしてカロリーの15%までにする。
E塩の摂取は1日3mgにする。
F果物・野菜・穀物はなるべく未精製穀物
(つまり米なら玄米、小麦なら全麦パン)や未加工な形でとる。

 注 サラダ・オイルは植物油の白砂糖と言われるほど調整製油であるので
取りすぎは大きな害を生む。

北欧三国連合医学調査会議

@緑黄色野菜・豆類を現在の2倍とる。
A果物は50%増やす。
Bジャガイモは25%増やし、他の根菜類は2倍にする。
C油脂類は25%減らす。
D砂糖・菓子類・清涼飲料は25%減らす。
E肉類はなるべく赤味にする。

日本の長寿村を調査した近藤博士によると

@菜食主義に偏らず、蛋白質は必要なだけとる。

A動物食が過剰になる食事は心臓病を招き、若死にを招く。

Bデンプン質を穀類ばかりで摂らず、芋類を増やす。
芋類は、食物繊維を多く含み、早く満腹感を起こさせるので、
カロリーの摂りすぎを防ぐ。

C野菜は様々な種類のものを十分に摂る。

D穀類も米偏重でなく他種類の方がよい。

注 魚類は大衆魚や小魚を多く摂る。
 野菜は緑黄色野菜を重視しつつ、
それ以外の野菜も多く摂る。1日500g程度。

 これがらを実践するのが面倒な人は、
ビタミン剤や栄養補給食品を使うと良いでしょう。

 ビタミン剤は薬であるので、副作用があることに注意。
 栄養補給食品は、食物を濃縮したものであるので、
原料や、製造方法等に注意して選びましょう。 

栄養学に基づいて作られているものだと安心です。

怪我の回復を早めるには


傷の治癒と必要な栄養素:その1


 からだの中の細胞と同様に、
骨の基質を形成している細胞群は、
絶えず死んで新しく再生を繰り返している。

タンパク質とその利用に必要な栄養素類のどれかが不足すると、
また、結合組織の形成に必要不可欠なビタミンCが、しっかりとれないと、
骨の発育や修理は停滞しがちになる。

もしもこれらの栄養素類が欠乏すると、
非常に数多い細胞群が壊死するので、
その周辺のカルシウムは溶けて、骨は弱くもろくなっていく。
溶けたミネラル類は血中に出てきて、尿から失われやすい。
しかし全ての栄養素を補給すれば、その補修と再生は直ちに始まる。

 骨折等をすると、骨折したと言う事のストレスの他に、
体の一部または全部が動けないと言う二重のストレスのために、
脳下垂体や副腎のホルモンが盛んに分泌されるので、
大量のタンパク質が破壊され、
その他の栄養素も著しく尿から失われてしまう。
 
骨折の修復のためには、大量のタンパク質、小麦胚芽、
ビタミンCとパントテン酸、カルシウム、マグネシウム、
ビタミンD、植物油、レシチンを特別にとる必要がある。

 なかなか骨折の治癒が進まなかった55人の患者に、
タンパク質の大量投与(150g/日)をして、
速やかに完全に治った例が報告されている。

一方、周辺の組織が損傷している場合は、ビタミンEが有効で、
その大量投与は、はん痕の生成やこわばりを防ぐ。

 傷が治る早さは、結合組織の生成に支配される。
その結合組織は、主にタンパク質から出来ているが、
生成時には、多くのビタミンCが必要となる。

多くの研究で明らかにされているが、
傷の治る速度と結合組織の引っ張りの強さは、ビタミンCの摂取量に比例する。
従って、ビタミンCを大量(1000mg以上)に与えると劇的な結果が得られる。

 ビタミンEの補給が十分(200mg/日)で有れば、
傷跡にはん痕を残しにくくなり、外科手術の傷口がケロイド組織を作る事も少なく、
ただ薄くて柔らかい線を残すだけで異常な癒着は防げる。

また、はん痕組織の収縮による痒い引きつれる痛みは、起こらなくなる。
また、ビタミンEは酸素の要求量を減らす効果があるので、
切れたり押しつぶされた血管や、火傷を受けた損傷の部分で壊死する細胞の数を減らして、
新しい血管の再生を促すのに著しい効果を発揮する。

 必須脂肪酸
(大豆油、小麦胚芽油などに特に多く含まれる不飽和度の高い脂肪酸、魚や鳥肉にも多く含まれる)
なしには、新生細胞は作れない。

 傷の場所で作られる結合組織の強さは、
ビタミンCとタンパク質の摂取量に比例する。
しかし、傷の治療に必要なタンパク質は、
ビタミンB2、B6、葉酸、銅、マグネシウム、
その他の栄養素を含む酵素が共存する時に限って良く合成できる。

また、ビタミンAもこの結合組織の生成に一役を演じている。
ビタミンB2が不足する場合は、傷が治るにしてもかなり手間取る。

この様に各種の栄養素が十分に補給できないと、急速な回復は望めない。
一つの栄養素が欠乏しただけでも、傷の治癒が妨げられる。

参考文献 「健康への道」アデル・デービス著

傷の治癒と必要な栄養素:その2

 

タンパク質


 人体を構成するほとんどの部分、
皮膚、筋肉、神経繊維、骨、血管、紙の毛、爪、内臓、血液、
消化液などの主成分はタンパク質です。

人間の細胞は、毎日少しずつ古い細胞と新しい細胞が入れ替わっています。
これを新陳代謝と言い、不可欠な物質がタンパク質です。

例えば肝臓の細胞は2〜3週間、
血液は3〜4カ月、筋肉は7〜8カ月と言うように、
皮膚、髪の毛、爪など全て入れ替わります。

替わりにくい骨でも、2年半でほぼ全体が作り替えられます。
つまり古い細胞は死滅していくので、
新しいものが追加されないと細胞が減り、体全体の維持にも影響します。

このほか毎日どんどん消費されているタンパク質もあります。
消化液は使われて大便と一緒に排泄されていきますし、
女性の場合は毎月の生理などで血液と一緒に体外に出ていきます。
エネルギー源として使用されるものもあります。
これで毎日タンパク質を補給しないと、
健康で若々しい体を維持できない事が分かります。

 毎日補給するタンパク質は、良質である事が望ましい。
タンパク質の質の良さはタンパク質を作っているアミノ酸の質や量によって決まります。

タンパク質は約20種類ものアミノ酸がいろいろな形で組み合わされて出来ています。
その組み合わせの種類で、牛肉のタンパク質、卵や大豆のタンパク質といったように、
数限りない種類のタンパク質が形成されています。

私たちは、食品中のタンパク質を消化作用によってアミノ酸以下までに分解し、
これを原料として私たち自身に必要なタンパク質を作り出しています。
 
約20種類のアミノ酸のうち8種類は、体内で合成する事が出来ず、
食物で必ず摂取する必要があります。
これらを必須アミノ酸と言います。

タンパク質の質の良さはこの必須アミノ酸を全てバランス良く含んでいるかで判定します。

 タンパク質の質の良さを表す指標にアミノ酸スコアというものがあります。
アミノ酸スコアは100に近い数値ほど良質のタンパク質と言えます。

動物性食品の卵や、人乳、牛乳、牛肉、魚肉(あじ)は、アミノ酸スコアが100です。
また、植物性食品の大豆は86、豆腐は82、精白米は65、小麦粉は44、ほうれん草は50です。

 こうしてみると、良質のタンパク質をとるには、
動物性食品を多くとった方がアミノ酸スコアが高いので良さそうに思えます。
しかし、動物生食品には中性脂肪やコレステロールが多く含まれているので、
高カロリーになって肥満や成人病にもつながりやすいのです。

例えば牛肉100gでは、タンパク質は16.2gしかありません。
卵は、6.1gです。 
普通の人はタンパク質を1日に体重の千分の一、
つまり、体重が60kgのひとは、60gのタンパク質が最低限必要と厚生省が指導しています。

 けがをはやくなおすのに150gのタンパク質を採ると良いという事になると、
普通の食品だけでまかなおうとすると、
結構気合いを入れて、食べる必要があります。

そして、その結果デブになります。

ビタミンC


 タンパク質とビタミンCをたくさん採ると良いと言うのは、
この二つが結びついて、
コラーゲンという、細胞同志をくっつける繊維の役目をする物質を作るからなのです。

 そこで、タンパク質が足りたら、ビタミンCと言う訳なのです。
 必要所要量(これ以下だと病気になる)は、50mgです。
一般の日本人のビタミンCの摂取量は117mgです。
しかし、タバコを一本吸うと25mgのビタミンCが失われてしまいます。
タバコを3本吸えばそれでおしまいです。

 最近の日本人は、ビタミンCの9割方を、野菜と果物からとっています。
果物で、3割、緑黄色野菜で3割、その他の野菜で3割です。
以前は、果物をもっと多くとっていたのですが、最近は果物離れが目だちます。
50mgのビタミンCをとるには、夏みかん1個、または、グレープフルーツ1/2個必要です。
1000mgのビタミンCをとるには、夏みかん10個必要となります。
 
また、全ての果物に、ビタミンCが含まれている訳ではなく、
葡萄や梨、すいかやバナナには殆ど含まれていません。

 トマトやキュウリ、にんじんなどでみてみても、
昔とずいぶん味が変わった事に気がつきます。
夏に塩をかけて丸かじりしたトマトの味、
キュウリも昔は曲がっていて、ヘタの所が苦かったのが、今では苦く有りません。

にんじんも、にんじん臭さがなくなっています。

また、最近は旬でなくても色々な野菜を食べる事が出来ます。
品種改良や温室の普及がこの原因です。
品種改良をして、食べやすくした事により、
野菜のビタンミン含有量が昔の半分以下になっています。
 
更に、温室により日光のある波長が遮られる事と、
育成状態の変化により、更に、栄養素が減っています。

 なぜ、これを許したか、
農家が、栄養の事よりも、売れる野菜を如何に作るかに専念したためです。

だから、うちは家庭菜園で作っていると言っても、
元の種が既に品種改良されてしまっているのです。

昔の倍野菜を食べようと思っても昔より胃が大きくなっているわけではないので無理だし、
多く食べれば太り、成人病の原因となります。

この事実は、今と昔の「食品成分表」と言う本を見比べればすぐに分かります。

更にこのことは、栄養士の人は知っていますが、
彼らの主な仕事は、栄養素の計算より、
カロリー計算や塩分計算に追われているのが事実です。

カルシウム


 次に、カルシウムの話です。
 骨は、主にタンパク質とカルシウムとリン酸塩で、
構成されています。

いちばん多い成分は、タンパク質なのです。
他の組織の細胞が次々に入れ替わっているのと同様に、
骨も、それを構成している細胞は、破骨細胞というものにより、
壊されその部分に新しい骨の細胞が発生し、骨が形成されています。

 体の細胞のほとんどは入れ替わっています。

仮に、骨を構成している細胞に、a君、b君、c君・・・・・・と名前をつけて行ったすると、
a君細胞は、今日、骨に別れを告げて卒業して行った、
b君は明日、c君はあさってとか、そして、2年後、
骨の細胞を見てみると、
2年前にいた細胞君達は全員卒業しての
新しい細胞君達がそこにいたと言う事になるのです。

 新しい細胞君達は、どこから来るか。
それらは、口から入る食べ物の中に、違う姿で入っていて、
噛み砕かれ、消化・吸収され、血液に乗って運ばれてきたのです。

今の自分の体の中の骨のある細胞p君の一部分は、
一昨日食べた納豆の中に入っていたものかも知れないのです。

  人間の体の中のカルシウムの99%が、骨に蓄積されています。
残りの1%が血液の中に含まれています。
この血液中のカルシウムのが人間の生理作用に大きく影響を与えています。
だから、血液中のカルシウム量が減ると、
骨の中のカルシウム分を溶かし、血液中のカルシウム濃度を調整します。

よって、食べるカルシウムの量が少ないと、
骨がどんどん溶けて行きます。
そして一度溶け出すと、血液中のカルシウム量が十分になっても、
なかなか溶けるのが止まりません。

 現代の日本人のカルシウムの必要所要量(これ以下だと病気になる)は、
600mgなのですが、摂取量は537mgで、慢性的な不足状態です。

せっかく骨になったカルシウムが、どんどん溶けて行ってしまっています。 

さらに、この骨を溶かす事に拍車をかけているものがあります。
それは、食品添加物の中に含まれるリンです。
リンが血液中に多くなると、リンの量とカルシウムの量とのバランスをとるため、
骨の中のカルシウムが溶け出します。

現在は、食品の鮮度を落とさないようにするため、
大量のリンを含む食品添加物オンパレードの時代です。

清涼飲料水、魚介類、おでんの種に代表される練り製品には
特に多く使われています。
体にとっていけない現象です。

  カルシウムについてもう一つの問題があります。
それは食品中のカルシウムは体に吸収されにくいということです。

200g、約コップいっぱいの牛乳の中に約200mgのカルシウムが含まれています。
だから、一般的には、それだけで、
一日の必要所要量の三分の一のカルシウムが取れると勘違いされています。

ところがそのカルシウムの吸収率が、40%つまり、200mg×0.4の80mgしか、
吸収されないのです。
乳製品中のカルシウムの吸収率がいちばん高くて40%、
魚類は20%、ひじきや野菜類ではそれ以下なのです。
 
さらに、カルシウムの吸収には、活性化したビタミンDが必要です。
食品の中からビタミンDをとり、日光に当たると活性化されます。
一日30分以上の日光浴が必要です。

家の中にいては日光浴の時間が足りません。現代のサラリーマンは、
体を洋服で囲って、日差しの強くない朝に駅まで歩いて行って、
建物や車の中で過ごし、暗くなってから帰ってくる。
これでは、ビタミンDが十分に活性化されません。  

 それから、運動が重要です。
運動はカルシウムの吸収と蓄積を促し、骨を強くします。
重力を感じるような運動が最も効果的です。
強い運動である必要はありません。
日常の中で歩く機会を作る事が大切です。
というように、一般の食品だけでは、十分な栄養素が取れません。
そこで、栄養補給食品が必要となってくるのです。

 むかし、味の素を入れるとおいしくなると言うので、
味の素がたくさん使われました。

ところが、最近では、それが体に悪いという事で使われなくなっています。
味の素の成分のグルタミン酸も合成品より、普通の食品からとった方がよいわけです。 

どうように、ビタミンやカルシウムなどのミネラルも食べ物からとった方がよいわけで、
一般のビタミン剤や合成の栄養補給食品では良くないわけです。

 おだいじに