3.病原微生物
(ウィルス・細菌など)による感染


病原微生物の活動



人間の健康を害する大きな原因となるものに、
ウィルスや細菌などの病原微生物があります。
細菌は光学顕微鏡で確認できますが、
ウィルスは電子顕微鏡を使わないと見ることができません。

これらの病原体、すなわち病原微生物は
粘膜や皮膚から体に侵入します。
特に傷口からは容易に侵入します。

病原体は体内で白血球など、免疫の働きで退治されますが、
免疫が弱いと病原体は繁殖します。
これを感染といいます。

細菌は比較的大きいため、体の奥までは入りにくく、
たいていは傷口で繁殖し化膿します。
しかし、細菌のなかでも、
結核菌のように肺や骨の中にまで侵入するものもあります。

それに対し、
ウィルスは非常に小さく、体の奥深くまで入ります。
そして血液の流れに乗り全身に移動し、
自分が好む臓器の細胞の中で繁殖します。

たとえば、
B型やC型のウィルスは肝臓の細胞内で増殖します。
ヘルペスウィルスの一種である
帯状疱疹ウィルスは、皮膚や神経で増殖します。

細菌にしろウィルスにしろ、
免疫に打ち勝って一時は増殖し始めますが、
人体の防御システムは、
病原体(ウィルス)が増えて感染場所に炎症が起きると、
再び免疫力が働きその病原体を退治するのです。


病原体のゲリラ活動

病原体のなかには、はじめから防御システムを潜り抜け、
体内で静かに潜伏したり、増殖したり、退治しても生き残り
表面に出ないでゲリラのように再び活動する、
たちの悪いものもあります。

たとえば、結核菌は本人のが気付かない間に
肺を蝕む性質を持っています。

C型肝炎はB型と違い、急性期の症状が強く出ません。
しかし、このウィルスは肝臓内で何十年にもわたり
静かにしぶとく生き続け、
住み着いた人の体力が落ちるころに、暴走し始めます。
そして、肝硬変と肝臓がんを引き起こし、
人の死と共にウィルス自身も討ち死にします。

ヘルペスウィルスも人体内で半永久的に住み着き、
ときどき表面に現れて悪さをする代表選手です。

ヘルペスウィルスは数種類に分類できますが、
そのうち単純疱疹ウィルスは、紫外線などが誘引となり
口の周囲に水泡の再発を繰り返します。

帯状疱疹ウィルスも始末の悪いウィルスです。
このウィルスは小児の病気で知られる
水痘(みずぼうそう)を引き起こすウィルスですが、
水痘の症状が消えてもウィルスがいなくなったわけではありません。
体の中で生き残り、成人してから何らかの原因で
体調不良や、免疫力が低下したとき
猛威を振るう場合があります。
胸や腹などに発病する帯状疱疹、通称「どうまき」といわれるのがそれです。
しかも帯状疱疹ウィルスは、神経を冒すため
非常に強い痛みを伴います。

ヒトパピローマウィルスは、子宮頸がんの発症に関与します。

アフリカで最大の問題となっているエイズは、
がんより手強い不治の病です。
治療法は世界中で研究されていますが、
確実で有効な手段や薬はまだ見つかっていません。

これらのほかにがんの原因となるウィルス、
慢性疲労症候群の原因ウィルスなど、
判明していないウィルスがたくさんあります。


病原微生物に対する医療

細菌やウィルスなど、病原微生物に対処するにはどうするのか。
現在の病院の薬はどうなっているのかなどを考えてみます。

細菌に関しては、抗生物質の進歩でほとんどの病気の治療が可能になっています。
戦前は不治の病といわれていた結核も、
各種の抗生物質でそれほど怖い病気では、なくなりました。
しかし、細菌のなかには突然変異で抗生物質の効きにくい
耐性菌というものに変化するものもあります。
当然、そういった耐性菌は抗生物質で治療しても菌は生き残ります。
昨今では抗生物質の発達と普及につれて、
この耐性菌の種類が増加の一途をたどっています。

その代表格がMRSA
(マーサ)です。
このMRSAは治療が難しく、患者から患者へ容易の伝染します。
衰弱した患者の死亡例もあり、一時は大変恐れられました。
MRSAは、普通に生活している健康な人にも
多くの保菌者がいます。

沢山の人が出入りする場所のドアのノブや水道の栓、
テーブルなど、ありとあらゆるところに付着している可能性があります。

しかし、普通の生活の中で
保菌者でありながら発病しない人も数多くいるので、
行政も医学者もマスコミも、危険だと問題視するより、
発病を予防するための
「体力づくり」や「免疫作り」の方法を
積極的に啓発することのほうが大切です。


化学薬品はウィルスが苦手です


細菌なら、医師が処方する抗生物質でいいのですが、
ウィルスの場合には、そうはいきません。
「ウィルスによる病気も抗生物質で治る」と
誤解している人も多いですが、
ウィルスに抗生物質は効果ありません。
しかも、あらゆるウィルスに万能の化学薬品もありません。

現在、B型やC型肝炎ウィルスに対し、
病院はインターフェロンを使用します。
しかし、インターフェロンも有効率が低く、
半数以上の人には全く効果がありません。
しかも、うつ状態や自殺願望、心不全、腎不全など、
重大な副作用があります。

ヘルペスウィルスには、アシクロビルという薬品の
注射薬、内服薬、外用薬が使われています。
単純疱疹ヘルペスには有効率が高いのですが、
帯状疱疹ヘルペスにはやや効果が低いのが現状です。

インフルエンザは、
ワクチンである程度の予防が可能ですが、
全ての種類のインフルエンザに効果のある
ワクチンはありません。

ウィルスのなかで、風邪(感冒)ウィルスは最も一般的で、
人は一生のうちに風邪ウィルスに
数百回感染すると言われています。
こんな身近な病気であるにもかかわらず、
風邪ウィルスを退治する化学薬品もワクチンも、
まだ開発されてはいません。

ワクチンの効用と限界
ワクチンとは、病原体そのものの毒性を弱めたり、
病原体を殺すなどの処理をしてから、その毒素を弱めたもの。
人体の免疫システムを作動させるのが目的である。
しかし、全てのタイプのウィルスに効くワクチンはない。
たとえばインフルエンザのA型ウィルスに対応する予防ワクチンを
接種しても、B型ウィルスなどに対しては効果が期待できない。


ウィルスも伝染前に予防する


ウィルスから体を守る前に、ウィルスの伝染する仕方をみておきましょう。

風邪のウィルスやヘルペスウィルスは、人が咳をしたときなどに
他の人の口に入り込み、喉に感染します。

エイズウィルスやB型肝炎、C型肝炎ウィルスなどは、
感染した人の血液が傷口から侵入し感染します。
エイズウィルスやB型肝炎は非常に感染力が強く、
性行為によって感染する性病でもあります。

たいていの場合、ウィルスは人から人に感染します。
したがって、ウィルスに感染している人に
接触しないことが一番の予防ですが、
現実には、接触を皆無にすることは難しいことです。

風邪やヘルペスは、感染した人と隣り合わせただけで、
感染の可能性もありなかなか防ぎきれません。

では、どのように対処したらよいのでしょうか。

「エイズ以外のウィルスは、感染したからといって必ず発病するわけではなく、
免疫力の強い人は発病しないですみます」

この説明で結論はおわかりでしょう。
普段から免疫力を強くしておくことが、最も重要な予防法です。

この先は免疫力を高める栄養素や薬草を紹介していきます。
見慣れない物質名や植物名が出てくるかもしれませんが、
こうした知識は大変役立つことがあります。
ぜひ、読み進んでください。



ミネラルとビタミンで免疫力を高める


免疫力を高めるため、第一に挙げるのはミネラルとビタミン補給です。
風邪を引きやすい人は、まずミネラルやビタミン不足を疑ってみる。
そして品質がよく、多くの成分が含まれている
マルチミネラルとマルチビタミンの補給を日ごろしておくと、
たいていの人が風邪を引く回数が激減しているのに気付きます。

それは、ミネラルとビタミンが白血球の動きを活性化し、
病原体が増殖するのを防ぐからなのです。
もし、風邪を引いてしまっても、
マルチミネラルとマルチビタミンを多めに摂ると、早く回復します。
こうした事から、風邪の特効薬は、
マルチミネラルとマルチビタミン補給しかありません。
そして、風邪だけでなくほかのウィルスにも有効なはずです。

風邪などの感染症を起こしやすい人、
ウィルスや細菌からの身を守りたい人、
さまざまな病気の予防を心がけたい人、
こうした人たちは、元気で生活している日ごろからも
ミネラルやビタミンを補給していたほうが病気を予防し、
健康な生活が送れます。


感染症に役立つ薬草


薬草のなかにも、免疫力を高め細胞やウィルスを
抑える効果のあるものがたくさんあります。

それぞれが、古くからいろいろな国や地域で、
感染症の薬として重宝されてきたものです。

代表的なものを紹介しておきます。



風邪にはエキナセア


第一に挙げられるのは、エキナセアです。
エキナセアはキク科のハーブで、
白血球が血液中の細菌やウィルスを撃退するのを助けます。

ドイツを中心に、ヨーロッパでは20年以上前から、
医師が風邪薬として処方している最もポピュラーなハーブですが、
残念ながら、日本ではその効果を知る医師はごく少数にすぎません。

風邪のとき、エキナセアを飲むと早く回復します。
発熱や咳などの症状も軽くてすみます。
風邪だけでなく、皮膚の化膿、中耳炎、肺炎、膀胱炎など
いろいろな感染症に使用しても早く改善します。

ドイツで、薬として一般的に使われているのがわかります。


万能ハーブのパウダルコ


次に挙げられるのは、パウダルコです。
パウダルコはアルゼンチンやブラジルの熱帯雨林で採れるハーブです。
欧米でも優れた薬効が注目されています。

パウダルコの場合、
ラパコールという成分が免疫を補助します。
効果があるとされている病気は、

@細菌による各種感染症  A水虫など真菌の病気
B寄生虫  Cがん  D白血病  E呼吸器炎症 
Fアレルギー  G湿疹やしみなど皮膚疾患 
H糖尿病  I胃腸障害  J関節炎  K乾癬(
カンセン「たむし」) 
Lパーキンソン病  M肝臓疾患

などと、実に多種多様です。

パウダルコでC型肝炎ウィルスを追い出す

68歳の女性の体験談です。 
C型肝炎と診断され、
数年前より近くの病院で注射や内服薬の治療を受けています。
体内にC型肝炎ウィルスがいるか、HCV-RNAという検査をします。
この検査ではずっと陽性のままでした。
そこで、マルチミネラルとマルチビタミンの補給に加え
セイヨウタンポポとオオアザミが配合されたサプリメント、
さらにパウダルコと、
3種類のサプリメントを8ヶ月間飲み続けました。
すると、驚いたことにHCV-RNAが陰性になりました。
免疫力が向上し、ウィルスを追い出したのです。



体力回復にスーマのサプリメント


スーマは、アマゾン川上流の熱帯雨林に生息する植物で、
アマゾンニンジンまたはブラジルニンジンなどと呼ばれいています。
「ニンジン」と名のつく強壮ハーブには、
オタネニンジン(チョウセンニンジン)、三七ニンジン、
エゾウコギ(シベリアニンジン)、アメリカニンジン、
などがありますが、
スーマはこれらとは異なり、ヒユ科の植物です。

スーマはサポニンという成分を大量に含有し、
免疫力の強化や、ストレスによる免疫低下を防ぎます。
スポーツ選手がスーマをとりながらトレーニングをおこなうと、
筋力や持久力などの運動能力が向上します。
また、病気や手術により体力が低下したとき、
ストレスや睡眠不足などで極度に疲労しているとき、
あるいはウィルスに感染したときに使用すると、
回復が早くなります。
また、風邪、腸感冒(ウィルス性の胃腸炎)、ヘルペスによく効き、
とりわけ、ヘルペスには効果が大きく、
胸部や腹部の帯状疱疹ヘルペスでは、
発病2週間以内ならば、ほとんどの場合1週間ほどで改善しています。
ちなみに、病院では帯状疱疹にアシクロビルという薬が投与されます。
顔面神経や三叉神経の帯状疱疹の場合、
顔がゆがみ、まばたきできなくなったり、口が閉じなくなることがあります。
こうした重症の場合、
スーマ単独でなくエキナセアやパウダルコと同時使用が効果的で、
この同時使用は、ヘルペスだけでなくその他のウィルスにも、
大きな効果が期待できます。


免疫力を回復させるアストラガルス


アストラガルス(黄耆
おうぎ)は中国伝統医学の薬草です。
栄養不良や虚弱体質を改善する強壮作用があり、
病気衰弱の体力回復、精力増強、高血圧の治療など
昔からさまざまな目的に処方されていました。
現在中国の漢方医はこのアストラガルスを、
がんの放射線療や化学療で低下した免疫力を、
回復させる目的に用います。


インカ帝国の遺産、キャッツクロー


ペルー原産のキャッツクローは、
インカ帝国時代から先住民が用いてきた免疫増強ハーブです。

インカ帝国は、ペルーなどを中心に16世紀まで栄えた国です。
しかし、銃砲や馬を持ったスペイン人に滅ぼされましたが、
その文明は相当に高度で、トマトやジャガイモ、ゴムなどと
ヨーロッパ人が知らなかったものを多く利用していました。

この地域で使われていた薬草も、一時重視されませんでしたが、
最近、代替医療の登場で、注目されています。

現代科学の研究で、キャッツクローには、
アルカロイドと呼ばれる物質が7種類含まれているのがわかりました。
このアルカイロドはいろいろな薬理作用を持っています。
主な作用は、抗ウィルス作用、抗炎症作用、抗がん作用です。
クローン病やリューマチ性関節炎にも効果が大で、
痛みや熱のある感染症に強いようです。

人などに強い作用を示すアルカロイド

アルカロイドは、
分子内に窒素を含むアルカリ性の植物または動物成分の総称
少量で人や動物に強い作用を示すものが多く、
古くから、医薬、農薬として使用されてきた。
モルヒネ、エフェドリン、バルベリンなどは
医薬品として今日でも使われている。
ナス科、ケシ科、キンポウゲ科、
メギ科、マメ科、ユリ科、ヒガンバナ科などが、
アルカロイドを含む代表植物でしょう。



南洋の薬草ノニ


ハワイやタヒチなど南太平洋の島々でノニという植物が、
2000年以上前から原住民の間で
多くの病気の治療に使われてきました。

ノニの薬理作用の研究は、ハワイ大学などで行われています。

その結果、50種類以上の薬効成分が含まれ、
免疫機能を高める働きのあることがわかりました。

さらに、細菌や寄生虫による感染症を改善し、
がん細胞の増殖を抑制する働きもあり、
心臓病、糖尿病、高血圧、肥満、うつ病、
アレルギー性疾患、関節炎、神経痛などにも効果があります。



エキナセア、パウイダルコ、スーマ、ノニなど
世界各地で伝統的に用いられてきた薬草分布




その他免疫活性作用があるもの


そのほかに免疫活性作用のあるものを紹介しておきましょう。

ニンニクやショウガは、一般的な料理材料ですが、
これらにも、免疫を高め、風邪などのウィルスを抑える効果があります。

牛の初乳は、母牛が子どもを産んだ直後の1週間に出す乳で、
免疫グロブリンIgG、IgA,IgEを含んでいます。
免疫グロブリンは、
免疫力を上げ細菌やウィルスへの抵抗力を
高める物質です。

副腎ホルモンの一種、
デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)も
免疫を強力に活性化し、病原体から体を守ります。
DHEAは老化防止ホルモンとも言われています。


以上の結論としては、
皆さんがウィルスや細菌による感染症を少しでも予防するためには、
平素はマルチミネラルとマルチビタミン補給をし、
食事で摂りきれない栄養素のバランスを整えると良いでしょう。

家族や職場で至近距離にいる人が風邪やインフルエンザにかかっている場合、
どうしてもうつされたくない、予防したいなどに
エキナセアやパウダルコのサプリメントで、
免疫力を上げてください。

すでに、C型肝炎などのウィルス性疾患や、
回復しにくい細菌感染症を患っている人でしたら、
エキナセア、パウダルコ、スーマ、アストラガルス、
キャッツクロー、ノニ、ニンニク、DHEAなどで、
根気よく養生されることをお薦めします。