有害ミネラル情報
東京都調査 子どもの金属アクセサリーに高濃度の鉛

スーパーなどで販売されている主に子ども対象の安価な外国製金属アクセサリーの多くに、高濃度の鉛が含まれていることが、東京都の調査で分かった。
雑貨類について国内では鉛の規制はないが、調査した76点のうち6割が米国の基準の含有量を上回っており、中には米国基準の56倍の鉛が溶け出るブローチもあった。
鉛には脳や神経を侵す毒性がある。
乳幼児がのみ込むなどすると深刻な影響を受ける恐れがあるとして、都は他の道府県や消費者団体などを通じて注意を呼びかける一方、厚生労働省と経済産業省に規制を設けるよう求めた。
都生活文化局は、米国消費者製品安全委員会(CPSC)が昨年2月、金属製アクセサリーに含まれる鉛の暫定基準を設け、基準を超えた商品を回収したのを受け、調査を実施した。
 
写真の説明文
高濃度の鉛が検出され、
乳幼児がなめたり飲み込むと危険だと指摘された金属性アクセサリー。
右下は鉛の溶出量が米国の指針の56倍だったブローチ

調査対象は、都内のスーパーや100円ショップなどで販売されている100〜1000円程度の指輪やネックレス、携帯電話ストラップなど76点。
全国的に販売されているという。
検査の結果、鉛の含有量がCPSCの基準(0.06%)より高かったのは46点で、うち基準の833倍に当たる50%以上の高濃度のものが32点あった。
基準値を超えたのは、いずれも中国、韓国、台湾製だった。
のみ込んだ際、鉛が胃酸に溶けるため問題となる鉛の溶出量について、高濃度だった32点のうち21点を調べたところ、14点がCPSCの基準(175マイクログラム)を超えた。
最も溶出量が多かった中国製ブローチは56倍だった。


都や業界団体によると、安価な金属性アクセサリーは雑貨に分類され、生産量や輸入量の把握は難しいという。
国内では、水や食品、鉛筆などに鉛の規制があるが、「食べたり飲んだりすることを想定していない」として雑貨類は規制されていない。
鉛を摂取すると脳や神経を侵し発達に悪影響が出る危険があり、幼児は大人に比べて鉛を吸収しやすいとされる。
都生活文化局の担当者は「外見では鉛を含んでいるか判断できない。規制や警告表示などの対応が必要。
口に含むだけでも危険は否定できず、家庭でも取り扱いに注意して欲しい」と話している。
  【猪飼順】
                                         (毎日新聞) - 3月7日


イルカから高濃度の水銀 千葉のカズハゴンドウ

千葉県一宮町の九十九里浜に打ち上げられたイルカの一種、カズハゴンドウの筋肉から国の暫定規制値の10倍を超える水銀が検出されたことが、北海道医療大の遠藤哲也講師の調査で判った。
寿命が長いイルカやクジラには、食物連鎖を通じて自然界の水銀が蓄積しやすいことが判っている。
コビレゴンドウなど国内の一部地域で食べられているイルカには高い水銀値のものがあることが知られているが、データがなかったカズハゴンドウも同様に水銀が蓄積していたことになる。
遠藤講師らは死んだカズハゴンドウ10数頭の筋肉、肝臓、腎臓の総水銀量を調査。筋肉から、国の暫定規制値の1キロあたり0・4ミリグラムを大幅に上回る平均4・5ミリグラムの水銀を検出した。
最高値は11・0ミリグラムだった。また、肝臓からは、平均約119ミリグラムと極めて高い濃度の水銀が検出され、腎臓からも同6・3ミリグラムが検出された。
カズハゴンドウは食用にはされていないが、遠藤講師は
「調査中、見物客の中には『うまそうだ』などと話す人もいたが、食べるのはやめた方がいい」
と注意を呼び掛けている。