科学(化学)を学ぼう




科学的基礎知識


3.原子核とプラスの電気を持つ陽子


電子(e-)はどうして核の周りを回り続ける事が出来るのか。
物体がぐるぐる回転すると、物体は外に放り出されようとする。
これは遠心力といい、
糸の先に重りをつけぐるぐる回すと遠心力で飛び出そうとする。
持っていた糸を離すと重りは遠くへ飛んでゆく。

物体がぐるぐると円運動を続けるには、
遠心力と同じ力で、中心に引っ張っておく必要がある。

原子核にはプラスの電気を帯びた小さな粒子が存在していて、
マイナス電気を帯びた電子を引っ張っている。
このプラスの電気を帯びた小さな粒を陽子「ようし」と呼ぶ。

そして、面白い事に原子の種類は、この陽子の数によって変わる。
こうなれば物事は簡単である。
陽子の数によって原子の種類を区別すればよいことになる。

そこで原子の種類に世界共通の番号をつけたのである。
これが原子番号と呼ばれるものである。

したがって、宇宙をつくっている一番単純な原子は、
原子番号1番ということになり、原子核の中に陽子が1個だけ存在している。
陽子が1個ということは、プラスが1個であるから、
核を周回している電子も1個となる。


図は一番単純な原子を平面図に表した物である。


この単純な原子に水素という名前をつけた。
水素を記号で表すと、H(ハイドロゲン)ということになる。
したがって原子番号1番は水素で、
記号はHで表すということになる。

少しややこしいかもしれないが、難しく考えずに
「陽子の数で、原子の種類が違う」と素直に受け止めてもらいたい。
ついでに、「陽子の数で番号をつけ、原子の種類を区別する」と
理解してもらえばよい。

このことは一番基本になる大切な考えで、
ミネラルのイオン化について本当のことを理解するため、
必要な事である。

昨今、サプリメントなどでミネラルの重要性が説明されている。
このミネラルは、プラスのイオンになって始めて有効となる。
このプラスのイオンになることを知るためには、
原子構造について知っておく必要がある。

人間にとってミネラルであれば何でも良いかというと、真実はそうではない。
ミネラルである金属を粉にして食べても、どうしようもない。
ミネラルは、プラスのイオンになっている状態ではじめて利用できる。
まずは、原子番号と陽子の事を理解しておく事である。


それでは、ここで箇条書きで整理しておく。


1.原子の核(原子核)の中には、プラスの電気を帯びた陽子が存在している。

2.陽子と同じ数だけ、マイナスの電気を帯びた電子(e-)がグルグルと回り続けている。

3.陽子の数によって、原子の種類が違ってくる。

4.陽子の数で原子の種類に番号をつけた。これを原子番号という。

5.原子番号1番に呼び名を水素とつけた。世界共通の記号はHで表す。


 
私たちが、分子量やイオンの事を理解するとき、
最低次の原子番号と名前を知っておくと都合が良い。

原子記号 日本語名 世界共通記号 陽子の数 電子の数
1 水素 1 1
6 炭素 6 6
7 窒素 7 7
8 酸素 8 8
11 ナトリウム Na 11 11
17 塩素 CI 17 17
 

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