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科学的基礎知識


5.プラスのイオン(陽イオン)ができるとき


イオンとは、電気を帯びた粒のことをいう。
プラスイオンのことを陽イオンと呼ぶ。
プラスイオンはどのようにできるのだろうか、
一番簡単な、水素で見てみよう。

原子番号1番の水素(H)の原子核には、
プラスの電気を帯びた陽子が1個存在する。

この陽子1個に対して、
マイナス電気を帯びた電子(e-)が1個ぐるぐる回っている
ところが、電子(e-)が回っている1層目は
2個の電子が回る事によって収まりがいいという事になっている。

となれば、水素原子は何か工夫をしないと安定しないので、
考えるはじめる。そして工夫が始まる。
「面倒だから、1個の電子を放り出してしまえ」と
考えたかどうかは判らないが、
持っている電子を飛ばしてしまう事が起こるのである。


こうなると一大事で、水素原子は、陽子1個の裸の状態になってしまう。
陽子はプラスの電気を帯びていた。
そのため、水素原子はプラスの電気を帯びた粒に変わってしまう。

こうしたプラスの電気を帯びた粒を
プラスイオンまたは陽イオンと呼んでいるのである。
水素原子は(H)で表していた。
そこで、共通記号として原子記号の右上に電気を帯びた数を示す。
水素の場合プラス1なので、(H
+)と表す。

これが、プラスイオンの基本説明である。



そして、少し複雑なケースも考えておく必要がある。

ミネラルと呼ばれる物質の多くは、プラスイオンになっている。
そこで代表して原子番号11番、12番、13番について説明する。

原子番号11番は、ナトリウム(Na)である。

原子番号12番は、マグネシウム(Mg)である。

原子番号13番は、アルミニウム(Al)である。

この3つの原子は日常よく聞く名前である。
3つを平面図にしてみよう。


この図を見て分かるように、3層目の電子が不安定な状態である。
そこで、電子を外に飛ばし安定しようとする。

ナトリウム(Na)の場合、電子(e-)を1個飛ばして、全体がプラスになる。。
そして記号は(Na+)と表す。これがナトリウムイオンである。

同じように、
マグネシウム(Mg)は、電子(e-)を2個飛ばしプラス2の電気を帯びる。
記号は(Mg++)で表す。

アルミニウム(Al)はプラス3の電気を帯びる。
したがって記号は(Al+++)となる。


プラスイオンについて、箇条書きにまとめてみる。


1.プラスイオンのことを陽イオンともいう。

2.原子核の周りを回っている電子(e-)は、時々外に飛び出すこともある。

3.電子(e-)は衝突しないように、層を作り動くが、
  層のエネルギーが不安定なときに飛び出す。

4.電子(e-)が飛び出すと、残っている陽子のプラス差だけ全体が電気を帯びる。

5.このときの状態を、プラスイオンまたは陽イオンという。

6.共通記号は原子記号の右上に示す。

   (例) 水素イオン (H+)        ナトリウムイオン (Na+)
       マグネシウムイオン (Mg++)     アルミニウムイオン (Al+++)

     時には (H+
1) (Na+1) (Mg+2)  (Al+3) とも表す。



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