石 油 化 学

■ 学会・業界は        

石油化学が、日本の歴史を支えてきた事は事実である。
しかし、その石油化学の負の遺産を、無視できなくなっている事も事実である。

負の遺産がもっとも集中的に現れているのが、
子どもたちの中で起こっている現象である。

精神発達障害、免疫の混乱、性の発達障害など、
こうした問題の根底に、石油による合成化学物質が存在している。

中でも環境ホルモンと呼ばれる一群の合成化学物質は、
日本を破滅させてしまう可能性が出ている。

さらにもう一つの問題が存在する。 それは、地球温暖化の問題である。
石油の主成分は、炭素である。

よく言われる、「有機物」というのは、この炭素が中心となって出来上がっている。
なので、専門的には、石油化学のことを、有機化学と表現する人も存在している。

地球の歴史の中で、
動物や植物の体を作っていた有機物が地下に眠った状態になっている。
これが石油や石炭であると考えればよい。

すなわち、地球の多くの炭素は、地下に眠って存在し、
全体のバランスを保っているのである。

私たち人間は、この地下に眠っている炭素を取り出して、経済発展に利用している。

利用した炭素の多くは、最終的にどのようなるかというと、
残念ながら圧倒的に二酸化炭素になってしまっている。

飛行機や自動車や火力発電は、その象徴的な利用法である。
また、プラスチックなどの石油製品を燃やすと主成分の炭素は、
どんどん二酸化炭素になってしまう。
そして、地球の大気中に放出される。

石油を利用している人間社会は豊かで便利であるが、
地下に眠っている炭素をどんどん二酸化炭素にして
地球を温暖化しているのである。

こんな事を続けていたら、日本どころか、 人類そのものが破滅に向かってしまう。

地下から炭素を取り出すなら、「大地に炭素を返すべき」である。

バイオテクノロジーによって、有機物を発酵し、
大地に有機物を返していく必要がある。
やたら有機物を焼却炉で燃やしてはならない。
地球は、人間に取られた炭素を「すぐに元に戻せ」と叫んでいるはずである。

日本は戦後、経済大国の道を歩んできた。
しかし、同じ敗戦国のドイツはいつの間にか、環境大国になろうとしている。

環境問題は日本でも取り上げているが、
日本が追い求めているのは、今でも経済大国である。
経済を発展させてその後に待っているのは、国の破滅である。

相変わらず多くの人は、発展を優先させ、
儲かる事を一番大切に生活している。
そのような歴史は、いつか行き詰る事が待っている。
一日も早くドイツのように環境大国に転換する必要がある。

専門家たちの多くは、人工的な合成化学物質が、
人間や自然界の生命を脅かしていることは判ってきている。

しかし、消費者は買い求めている。

製造業界は、安くて便利なものが売れる限り、
我々は、『
売れるから製造する。売れなければ造らない』と発言しています。

長い間、環境ホルモンといわれる化学物質を
製造・販売する人たちの責任が一番大きいと考えていた。
いま、アメリカやヨーロッパでは次々安全な商品の開発が行われている。
日本の研究開発は遅れているし、
石油製品にこだわり続けるのだと思い続けてきた。



しかし、答えは簡単であった。



求める人が存在するから、製造するのである。

買う人がいるから、販売し続けるのである。




結果、我々日本人の意識のなさ、科学知識の乏しさ、

国や行政や業界の利益優先の秘密保持姿勢などが、

負の遺産となって永遠に我々を苦しませる事になる。



利益優先の経済大国とは地球環境の破壊大国である。


一日も早くこの破壊大国の汚名を返上し、

近隣諸国や後進国への技術指導も、

環境指導へと転換しなくてはならない。