石 油 化 学

■ 青少年の発達障害 2           

現在の日本社会は、あまりにも危機感に欠けている。
異常とも思われる青少年の事件や、犯罪が続いているにも関わらず、
常に家庭や学校などの教育論中心で議論されている。
社会全体の問題として取り上げても、合成化学物質の視点で考察されることはまずない。

例えば、ドイツと比較してみると日本社会の弱点がわかる。
第二次大戦の敗戦国という共通の歴史を歩んできた両国だが、
ドイツは世界中から見学者が訪れる環境大国で、
日本は物質と経済優先で、環境問題に甘い汚染国家になっている。
当然両国の歩んだ歴史の違いはあるが、この差は何で生じているのか。

誰もが納得できる、わかりやすい違いは、
国民の科学的基礎知識に大きな差があることだろう。

私たちは、消費はするが、消費するものに対する科学的知識は大変乏しい。
だから、つい買ってしまう。
そして、「難しい事はよくわからない」という
言い訳が堂々とまかり通っている消費大国なのである。
そして、この知識力の乏しさが、メーカーに「買う人がいるから製造する」と言われてしまう。
多くの日本人は、コマーシャルに踊り、見た目に踊り、大安売りに踊り続けているのである。

一方ドイツの人は、なかなか踊らないそうだ。
ドイツでは、科学的に物事を受け止め、コマーシャルより自分の判断を優先する。
ドイツの人に対抗するわけではないが、化学的視点で整理しなければ、
合成化学物質と青少年の発達障害や、
現在日本の青少年の中で何が起こっているのかが、
正確に見抜けなくなってしまう。

特に、合成化学物質や一部の毒物が発生3ヶ月以内の赤ちゃんに
どれほど決定的なダメージを与えるのかそのメカニズムを誰もが理解してほしい。
そうすれば、マスコミがもてはやす「できちゃった結婚」と言う言葉が、
どれほど無責任な流行語であるかはっきりしてくる。

私たちは、本当に子どもを愛しているなら、
「できちゃった」と気づいてからでは遅いということを知っておかなければならない。
水俣病でも、サリドマイド事件でも、物事の決定は妊娠3ヶ月以内に終わっていたのである。
妊娠が自覚できたときには、胎児である赤ちゃんは、
決定的ダメージを受けてしまっていたのである。
赤ちゃんに対する真剣勝負は、妊娠3ヶ月以内と考えなければならないし、
お母さんのおなかの中の赤ちゃんは、命を掛けて真剣勝負の真っ最中なのである。
「できちゃった」などと浮き足立ったテレビ映像、大人が無責任にはしゃぐ姿は、
ことごとく子どもたちに重いつけとしてのしかかってくるのである。

正しい知識を身につけ、未来の子どもたちの笑顔を、保障してあげてほしい。
それが現代に生きる全ての人に課せられた使命である。