もっと知りたい経皮毒


有害化学物質で子どもへのダメージ2

 



病気に強くなる機会を奪われる子どもたち


《親が子どもの葬式を出す時代に入った》

終戦直後の平均寿命は、男性50歳、女性53歳でした。
現在は、男性が78歳、女性が85歳です。

この平均寿命について子どもたちを取り巻く環境は、
0歳~5歳児までの死因を見てみると
50年前は、下痢腸炎で、現在は事故死です。
50年前は下痢腸炎で死亡する子どもが大勢いました。
なかでも疫痢
(えきり)は別名「疾風(はやて)」といい、
夕方まで元気だった子どもが、
翌朝には死んでいるというほどのものでした。

また、60年前の15歳~30歳代の
死因のトップは肺結核でした。
現在の死因のトップは自殺です。
60年前の結核は、今のガン以上に恐ろしい病気でしたが、
現在病気以上に恐ろしいのは若者の自殺です。

こうしてみてくると、乳幼児も若者も
病気で死ななくなっているのがわかります。
かつての不治の病が不治の病でなくなったため、
平均寿命が延びるのは当然なのです。

しかし、環境汚染や経皮吸収毒性など新たな問題が生じてきた現在、
事情は少し異なるようになりました。

元農水省の官僚だった西丸震哉
(にしまるしんや)さんは
早くから環境汚染による
悲観的な未来予想を唱えていました。

1990年に出版した「41歳寿命説」のなかで、
「昭和34年を短命化元年と名づけ、それ以降に生まれた人は
「有害化学物質や食品添加物のおかげで寿命が短くなる」
と指摘していました。
これは「経皮吸収毒性」の時代が来ることを予測し、
警告していたのです。

出版当時はベストセラーになったものの、
その後著者の提唱した憂いは忘れられてきますが、
近年それが現実化してきました。
0歳から65歳までの人の亡くなる男性の数が、
65歳以上の男性が亡くなる数を上回ってきたのです。

これは何を意味するかといえば、70~90歳の男親たちが、
50~60歳の息子の葬式を出す時代に入ったということなのです。
遠からず、その状況は女性にも及んでくることになるでしょう。


《子どもに安易に薬を与えないように心がける》

人(子ども)は生まれながらにして、自分で自分の病気を治す能力を持っています。
このことは例えば、病原菌から体を防御するために
熱をだしたり下痢をしたりすることで、
病原菌を退治したり、体外に放出したりしながら体を整えるのです。

感染症を例に挙げてみます。

ふつうの病原菌は高温に強く、低温に弱いものなのですが、
病原性大腸菌「O-157」は、高温に弱い性質を持っています。
その「O-157」が子どもの体に入ると、
子どもは病原菌を殺そうとして熱を出し、
一生懸命体温をあげていきます。
子どもが熱を上げればあげるほど治りは早くなります。

さらに、「O-157」がおなかの中で増えたときは、
それをいち早く体外に排出しなければなりません。
早く出すには、便をゆるくして、外に排出する回数を増やすか、
口から吐くようになります。
下痢や嘔吐の回数が増えれば増えるほど、
早く治るというわけです。
熱を上げることで、体から汗と老廃物や毒素が早く出て、
そのぶん早く治るのです。

ところがいまは、
高熱には解熱剤、下痢には下痢止めが使われます。
そうして熱や下痢を薬で抑えてしまったのでは、
子どもが体温を上げ「O-157」を退治してる最中に
熱で苦しみだした「O-157」を喜ばせ菌数を増やすことになり、
病原菌のもとになっている「ベロ毒素」で、命の危険を高めるとともに、
症状を抑えようとする行為が、病気を長引かせます。

子どものもつ自然の治癒能力を高めるためにも、
安易に薬を服用するのは避けるべきなのです。


《病気は医者でなく子どもが自分で「癒えて」治す》

最近、「癒し」という言葉がしきりに使われるようになりました。
しかし、医者がこの「癒し」という言葉を使うのは思い上がりです。
子どもたちは自分で「癒えて」いくのだからです。
子どもには「癒える」力が本来備わっています。
医者はその力を削がないように心がけなければなりません。
患者も医者に寄りかかり、治療を医者任せではいけません。

子どもたちの「癒える」力を助けるためには、
日本人に合った自然な食事、自然な衣類、
自然な住居、自然な生活環境を
整えればよいのです。
子どもの癒える力を高めてあげれば、
医者にかかる機会が激減します。

中神琴渓
(なかがみきんけい)という江戸後期の漢方医は、
「生生堂雑記」という本の中で、

「病気になっても薬を飲まなければ、
まともな医者にかかったのと同じだ」

と書いています。
さらに

「軽い病気を重くしてしまう医者がいなくなれば、
世の中の病人の八割は減るだろう」

とも書いています。

いまから3000年ほど前、中国の周という時代には、
「一番格式の高い医者は食べ物で治す医者(食医)、
その下に薬を使って治す医者(疾医
しつい)、
それからメスを使って治す医者(傷医)、
次に獣を扱う医者(獣医)」という
医者のランク付けがあったそうです。

医者や薬が病気を治すのではなく、
子ども自身が病気を治すことを、
医の先人たちが教えてくれます。


《遺伝でないアトピー性皮膚炎なら完治する》

たとえば、子どもが3歳のアトピー性皮膚炎だとします。
アトピー性皮膚炎は、遺伝的要因と環境的要因が原因となる病気です。
遺伝的要因では父母のほか隔世遺伝もあるので、
祖父母にまでさかのぼり調べます。
遺伝でなければアレルギー性ではなく、
生活環境によるものだということになります。

生活環境によるものであるなら、薬に頼らず、
日用品や住環境、食事に含まれる有害化学物質を遠ざけて、
デトックス(解毒、毒だし)につとめれば、
3歳の子どもは6歳までに治ります。
時間をかけて体内に入り込んだ有害物質は、
やはり時間をかけて体外に出すより方法はありません。

ただしそのとき、お母さんはあせって早く治そうとしないことです。
母親が少しでも「早く治したい」という
感覚で子どもに接すると、子どもは敏感に感じ取り、
それがストレスとなり治りにくくなってしまいます。

生活環境や食事を本来の姿に代えれば、
15歳のアトピー患者は30歳で完治します。
30歳のアトピー患者なら60歳で完治します。
焦ってはいけません。
完治させようと思うなら、それくらい長い目で見なければなりません。

野良犬や野良猫にはアトピー性皮膚炎はありません。
ところがペットの犬や猫にはあるのです。
なぜ、ペットにあって野生動物にないのか。
まず、食べ物が違います。
ペットは本来の食べ物でないペットフードを食べます。
さらにペットは家の中で飼われ
不自然な空気を吸っていることが多いからです。

現代は、ペットと同じ生活を子どもたちにさせています。
そうした環境では、いつまでたってもアトピー性皮膚炎からは
逃れられないことを知っておくべきです。



子どもたちが「おかしくなった」のはなぜ?


《戦後浸透した肉食生活で「親不知」がきえた》

日本には、明治維新以後肉食文化が入ってきましたが、
急激に生活の中に浸透したのは戦後になってからです。
現在、極端なケースでは、動物性食品の摂取量が、
植物性食品の摂取量より多くなっている子どもたちもいます。

こうした食生活で子どもたちの体に変化が起きました。
まず、「親不知」つまり第三臼歯が生えなくなってしまったのです。
なぜかというと、動物性の食品を口にする比率が増えたからです。

肉をたくさん食べると、瞬発力はつきますが、
持久力や集中力はつきません。また、頭は退化します。
肉食動物のライオンやトラを見てください。
狩りのとき以外はよく寝そべっています。
牛や馬のように長い間立っていられなくなるのです。

授業中にじっとしていられず、姿勢の乱れる子どもや、
集中できないでいる子どもがいるのは、
肉を沢山食べ、野菜を少量しか摂らなくなったのが原因です。

以前は、八百屋さんで野菜を買い、魚屋さんで魚を買い、
それを自分で料理して食べるのが当たり前でした。
2004年の統計によれば、日本の食費のうち
八百屋や魚屋で生鮮食品を買って食べる割合は8%、
ハンバーガーやフライドチキンなど外食は30%、
添加物や有害化学物質が含まれる危険のある
加工食品の占める割合は62%でした。
これで、子どもたちの健康が守れるのでしょうか。

戦後60年、ご飯や野菜を食べず、
肉をたくさん食べるようになったことで、
子どもたちの体が急激に退化してきました。

近年、子が親を殺したり親が子を殺したりする凄惨な事件が頻発しています。
妹の体をばらばらにする事件までおきました。
こうした事件は40~50年前までは、ほとんどなかったことです。
こうした事件が多発する原因には、
食べ物や経皮吸収された毒性が
悪影響を与えている可能性が十分考えられます。


《生命の三要素、空気・水・食料は加工してはいけない》

人は、空気を5分吸わないと死んでしまいます。
水分を摂らないと5日で死んでしまいます。
食料(固形物)を口にしないと25日で死んでしまいます。
これを「5・5・25の法則」と名づけました。

ここで大切なことは、人間の生命を維持するのに最も大切な
空気・水・食料の三つは加工してはいけないのです。

「できるだけエアコンを使わない」

「ジュースなどを水代わりにしない」

「食料はなるべく地場の旬のものを選ぶ」


ということです。

ところが日本では、吸わないと5分で死んでしまう空気を、
冷暖房で加工するようになりました。
それからすでに50年がたとうとしています。

例えば、いまお産のときに病院出産では、
通常助からない赤ちゃんの命を助けるため、
未熟児などを保育器に入れて温度を上げ、
場合によっては酸素を流します。

しかし、それと同じことを、
丈夫な子どもたちに施しているのが、
現代の住環境です。
それでは子どもたちの健康にとってマイナスにはなっても、
プラスになることはありません。
保育器を必要としない子どもを、保育器の中で育てているようなものです。
これでは健康な子どもが育つはずはありません。


《体温が下がると自立バランスが崩れる》

戦前から戦後しばらくは、
冷暖房などで空気を加工することはありませんでした。
冬は寒いので下半身を温め、夏は暑いので上半身を冷やしてきました。
「頭寒足熱
(ずかんそくねつ)」の習わしにのっとって、
冬は墨やコタツや火鉢、湯たんぽなどで、
体の中心にある横隔膜から下を温め、
夏は扇子や団扇などで
上半身をあおいで涼しくする工夫をしてきました。

冬場に外で遊んでいると、体の表面は冷たいけれど
冷えという症状はでません。
「冷たい」と「冷え」は別のことなのです。
たしかに手足は冷たいものの、
体が「冷え」てもいない子どもが家に帰ったとき、
たとえば、20度などと暖かい部屋にいきなり入るとします。
暖かい空気は軽くなり、上に行くので部屋の中は、
上が暖かく下が冷たい状況です。
これは、頭寒足熱の原則とは逆に
頭を温め、足を冷やしてしまうことになります。

そうかと思えば、ちょっと暑くなったら、
冷房のよく効いた部屋で一日中過ごすので、
子どもの体は夏場も冬場も一年中冷えっぱなしになります。

夏でも冬でも、
室温と外気温の差は、大人でプラスマイナス10度、
子どもでプラスマイナス5度くらいが適当でしょう。
それ以上の温度差があると、
ホルモンや自律神経のバランスが崩れてしまうからです。


《テレビゲームが若年痴呆症を誘発する》

「ゲーム脳の恐怖」の著者で知られる日本大学の森昭雄教授が、
テレビゲームの弊害についておこなった実験があります。

被験者を
A.テレビゲームを全くやらない人
B.週に1~3日(1~3時間/日)やる人
C.テレビゲームを毎日やる人
この3グループに分け視察しました。

そして、テレビゲームをやらせる前後に脳波を調べる方法でチェックします。

A.グループは前後共に異常なし。
B.グループはゲーム前は問題なし。
ゲーム後、異常脳波が出たが、
翌日には平常になっていた。
C.グループは、はじめから脳波が異常だった。
そしてC.グループの異常脳波は
痴呆症老人の脳波とピッタリ合致していた。

いま、若年性痴呆症や異常行動をとる若者がどんどん増えています。
これはテレビゲームと無縁ではありません。

イギリス政府は、
「中学生まではゲームを含めて携帯電話を禁止する」
「コンピューターは高校生になってから使わせる」
という通達を出しています。
体がある程度できあがるまでは使わせないということです。

日本では、なぜそうした規制が出来ないのか。
その原因のひとつに、国の借金があるからにほかなりません。
800兆円近い財政赤字を抱えている日本は、
自動車産業、電気産業、薬業、などを優先しなければならない実情があるのです。

そのため、環境問題などは声ばかりで、
実際は二の次なのです。

子どもたちの未来のためには、
大人たちが一つ一つ自分の目で確かめ、
身の回りにある「経皮吸収毒性」に始まる
有害なものを取り除き、
子どもたちのために安全な環境を作る必要があるのです。



化学物質が子どもの体に与えるダメージ

 ● 紙オムツ
   
(1970年以降)
    ■ 高吸収性ポリマー(高分子ポリマー)
      不織布を使用した紙オムツを使用

    ■ 吸湿性は紙オムツの重さの約10倍から数百倍の水を吸収
      (布オムツの42倍)

    ■ 欧米では紙オムツが主流のため、オムツ離れが遅い

    ■ アジアでは自力歩行が可能になった段階でオムツを
      つけない地域が多いため、オムツ離れは標準である。

    ■ 日本は布オムツ時代に比べ、かなり遅くなっている。

    ■ 1日5~10回交換するということを考えると、
      ごみ問題も深刻である。



 ● 精製塩・上白糖の多用

 ● 病院出産での分娩・出産後の不自然な環境

 ● 安易な薬の使用

 ● 子どもへの過剰保護が、
   子どもを弱くしてしまった

 ● 乱れて(乱して)しまった食生活