もっと知りたい経皮毒


 日本の伝統文化に学ぶ「子育て術」 

 



昔からの日本の衣食住に目を向ける


《日本の気候には日本家屋が向いている》

「人は土から生まれ、土から出来たものを食べ、土に帰る」
土は人間にとって大切な存在です。
人間は土と離れては生きていけません。
ところが都会では、
コンクリートで作った密閉された建物の中に住み、
アスファルトの道路を歩き、
土との距離をどんどんあけつつあります。

しかし、日本の風土に最適な家屋は、
「呼吸する家」なのです。

「呼吸する家」とは、縁の下があり、土塀があり、
瓦屋根の古くからある日本家屋で、
いまの建築より「縦
(たて)の風」が通りやすくなっています。
つまり、縁の下にある土から床、畳、天井、
屋根裏、屋根の隙間という順に、
空気が下から上に縦に循環するように作られています。

空気がよく通るので、カビ臭さも、薬品臭さもありません。
もちろん建材にも注意が払われ、
有害化学物質が問題になるようなシックハウス症候群とは無縁で、
とても快適な家です。
これが昔ながらの伝統的日本建築の
「呼吸する家」なのです。

日本人の多くがそうした日本家屋に住んでいた時代は、
梅雨時にカビが生えたりもしましたが、空気の通りが良いので、
梅雨時を除けばカビが生えることはありませんでした。

ところが冷暖房の効いたコンクリートの建物の中では、
12月から4月の間がカビのピークになっています。
部屋が密閉されているためカビは死滅することなく、
一年中家の中に巣食っています。

そうした家屋の中では、防菌、防カビグッズを使ってしまいます。
これらも経皮吸収毒性をもつ化学物質で、
菌やカビも死滅すると共に人体にも多大な影響を及ぼします。

「家ダニがなぜ増えたか」

昔の家は、冬場に部屋全体を温めるような暖房をしないので、
ダニは冬の間に皆、死にました。
毎年、冬に死に、春先に増え、また冬に死ぬを繰り返していました。
死んだダニをいっせいに掃除するのが、
暮れの大掃除でした。
ところがいまは、冷暖房、特に暖房が行き届き
マンションなど密閉性の高い状態なので、
人間は暖かくて喜んでいますが、
もっと喜んでいるのはダニです。
死なずに一年中生きていられるからです。

冷暖房や住環境で、ダニを一年中生かしている一方で、
ダニ退治のために有害化学物質が含まれた
防ダニ剤を使うのは、密閉した部屋で農薬を蒔いているようなものです。

説明書に、
皮膚に付着した場合すぐに洗う。
目の入ったらすぐに医者に行く。
使用時に換気をよくする。
子どもの手の届かないところにおく。
などなど

こうした危険注意事項が記されている場合
子どもに対する危険だけでなく
人間に対する危険な物質が使用されていることを知っておくべきでしょう。


《「冷えは万病のもと」 冷えを作る住環境》

1958年~59年に、東京都内(文京区・台東区)の小学生3000人を対象に
体温測定をしたことがあります。
当時の小学生の平均体温は37度を上回っていました。
それから50年近く経ったいま、
平均体温は0.5~1.0度下がり、汗をかけない子どもすらいます。
「冷えは万病のもと」といいますが、
体温が低いと免疫力も落ちてしまいます。
体温の低下は、住環境や冷暖房に原因があるのです。

「冷えは万病のもと」という慣わしに逆らった冷暖房は、
戦後、あっという間に普及してしまいましたが、
それまでは「冷房」「暖房」といわずに、
「暖身
(だんしん)」「冷身(れいしん)」といっていました。

季節ごとに、部屋全体を暖めたり冷やしたりしませんでした。
冬は、手先や足元を暖めるため、
火鉢に手をかざしたり、
コタツに足を突っ込んだりする「暖身」でした。
夏は扇子やうちわなどで体を扇ぐ簡単な「冷身」だったのです。

この程度の「暖身」で冬をすごし、
「冷身」で夏を越していたからこそ、
体が丈夫になり、風邪をひかなかったのですが、
冷暖房をするようになって、風邪をひく人が多くなりました。
理由は、室内全体の温度を調節するので、
部屋への出入りに体内調整が狂ってしまうのです。

人間は動物です。
一瞬のうちに急激な温度差に出会うと、
体がその温度変化についていけません。
コントロールが出来なくなってしまうのです。

昔から「頭寒足熱
(ずかんそくねつ)」といいます。
これは、横隔膜
(おうかくまく)(胸とおなかの間にある筋板)から上は
暖めてはいけない。
下は冷やしてはいけないということです。
現在、子どもたちが暮らす冷暖房がきいた住環境は、
こうした頭寒足熱に逆らっていることになるので、
体の抵抗力がつかず、結果、様々な病に苦しむことになるのです。





日本人に合う日本食は常識


《アメリカが持ち込んだ牛乳は脳の発育を妨げる》

戦前の日本人で、牛乳を口にしていた人は数えるほどしかいませんでした。
それまでの牛乳は、人が病気になったときに
口にする栄養補給という意味で飲まれたにすぎません。
ところが昭和20年、敗戦とともに進駐軍が日本に来て以来、
状況は一変しました。
国民がこぞってアメリカにならい、牛乳を飲むようになったのです。

牛であれ、猿であれ、哺乳類は生まれてすぐメスの乳で育てられます。
動物はそれぞれ固有の遺伝子を持っているので、
同じ哺乳類の乳でも、牛の赤ちゃんは牛乳、
人の赤ちゃんは母乳によって育てられるのが大原則です。
牛乳で育てることは、その原則に反することなのです。

牛乳は、生まれてすぐに歩き出し、
早く大きくならなければはならない
四足の動物である牛のためのものです。

カロリーが高く、たんぱく質も人の乳の3倍ほどあります。
こうした乳は、生まれたての赤ちゃんの体を
短時間で大きくするにはすぐれています。
しかし、脳や心の発達を最優先しなければならない
人間の赤ちゃんの乳としては不向きです。

脳や心をしっかり育てなければならない時期に、
体だけ大きくなることは、
肝心な脳の発達に悪影響を及ぼしてしまうからです。


《牛乳には有害化学物質が含まれている》

哺乳類の乳房は、母乳をつくるための乳腺組織で出来ています。
その乳腺組織のいちばん奥にある乳腺房というところで、
血液を材料にして母乳がつくられるのですが、
そうやってつくられた母乳が
乳腺房⇒乳管⇒乳管洞⇒乳口(乳首)という経路で外に出ます。
ただし、出る寸前までの母乳は赤いのです。
これが「乳は白い血液である」と呼ばれるゆえんです。

この母乳には乳児を守る免疫成分をはじめ、
たんぱく質、脂肪、糖質など、
それぞれの動物の子どもの成長に適した
栄養素が含まれています。

人間の母乳は人間の乳児にとって最適な栄養源ですが、
他の哺乳類にとっては有害な成分にもなりえます。
また、同じように他の哺乳類の乳、例えば牛乳は、
本来人間の体には適合しないのです。
また、その牛乳について言えば、
現在の乳牛の飼料の中には、
残留農薬、抗生物質、ホルモン剤、添加物など、
脂溶性の有害化学物質が含まれているからなおさらです。

日本に牛乳を飲む習慣を持ち込んだ当のアメリカの保険施設でも、
最近は「乳幼児になるべく牛乳を飲ませないように」
「妊婦や授乳期の母親は牛乳や乳製品を摂らないように」と
指導しているといいます。
ホリスティック医学(全体的な健康間に立脚した医学)から見れば、
ごく当然の成り行きで、
乳業をクライアントとするマスメディアが仕立て上げた
「牛乳神話」にどっぷり浸っている母親たちには、
認めがたいものでしょう。

牛乳はカルシウムが豊富と思い込んでいる人もいるでしょうが、
カルシウムは少なく、日本人の体自体は、
牛乳に含まれるカルシウムを吸収しにくいことも知ってください。

また、牛乳に含まれている成分のなかで最も多いのは乳糖ですが、
その乳糖を分解するラクターゼという酵素は、
乳児期を過ぎるとほとんどなくなってしまうのです。
その結果、成人は牛乳を飲んでもカルシウムはほとんど吸収されません。
世界中を見渡しても、
成人になってラクターゼという酵素を持っている人間は、
欧米人をはじめとする20%程度の人たちにすぎません。


《世界最大級の食品公害「森永ヒ素ミルク事件」》

数々の問題のある牛乳が、大惨事を起こしたのは、
日本人の赤ちゃんに粉ミルクが蔓延し始めた1955年のことです。
森永乳業の粉ミルクのなかにヒ素混入が原因で、
西日本を中心に乳児たちの集団ヒ素事件が起こりました。

ヒ素入りの粉ミルクを飲んだ乳児たちは、
発熱、下痢、皮膚の発疹、貧血、食欲不振、肝臓肥大、
難聴、神経障害、てんかん発作などの症状に苦しみました。
被害にあった乳児は、政府発表で約13000人余り、
死亡した乳児は130人。
世界でも最大級の食品公害となりました。

原因は、添加物として使用した「第二リン酸ソーダ」に、
人体に有毒なヒ素が大量に含まれていたのです。
このとき使われた「第二リン酸ソーダ」は、
工業用につくられたもので、
製造された段階では厚生省(当時)も
「劇薬取締法上のヒ素製剤には該当しない」と
お墨付きをだしていました。

このヒ素入り第二リン酸ソーダを、安全検査もせずに
森永乳業は粉ミルクの製造過程で、粉ミルクの製品安定剤として使用したのです。
その上、商品の毒性検査もおこなわず、
企業利益優先で、ヒ素入り粉ミルクを市場に大量に出荷し続けたのです。

森永乳業のヒ素入り粉ミルクを飲んで被害にあった乳幼児の数は、
おそらく政府発表を大幅に上回るものだったでしょう。
当時の社会的背景として、子どもの障害を隠す傾向が強かったので、
実際にはもっと多くの被害者が発生したことは確実だからです。

患者のなかには、いまだに脳性マヒ、知的発達障害、
てんかん、精神疾患などの重複障害に苦しんでる人もいます。
自分には責任がないのに、
有害なミルクを子どもに飲ませてしまった母親たちも被害者です。
なかにはいまだに自責の念にかられ、
精神的苦痛から逃れられない人が多いことも、
付け加えておかなければなりません。

この「森永ヒ素ミルク事件」は、
大手有名メーカーの製品なのだからといって、
安全だとはいえないことを教えてくれています。


《体格が大きくなることは、いいことばかりではない》

「牛乳を飲めば体格がよくなる」
たしかに、体格向上の一面だけを捉えてみれば、その通りです。
欧米人に比べて日本人は体格が劣っているので、
体格向上には牛乳は都合の良い食品かもしれません。

しかし、「日本人としての健康体」としてみると、
体格が大きくなることは、けっしていいことではないのです。

日本人は戦後、大量の牛乳を飲まされ、
肉を食べるようになって、どんどん大きくなりました。
終戦後の小学6年生に比べて、
1990年の小学6年生は、
平均身長が17.6センチ伸びて、体重は14.5キロ増えました。
大きくなることが悪いこととは思いませんが、
これだけ急激に体格が大きくなったのでは、
内臓の成長がついてゆけずに、
体全体のバランスを失ってしまうのです。

そうやって大きくなった子どもたちの体は、
自分自体の体が想定していた以上に、はるかに大量の毒素を
自身の肝臓で解毒しなくてはならなくなり、
肝臓への負担が増えました。
このことは、肝炎や肝硬変、肝臓ガンが増えた原因のひとつとも考えられます。
腎臓もまた、日本人に合った体格だった昔よりは、
多くのものを処理して尿として排泄しなければならなくなっています。
心臓も、全身により多くの血液を運ぶための負担を
背負わされているのです。

その結果でしょう、昔はほとんどなかった突然死や、
スポーツ中の急死が増えました。
突然死をしなくとも、
将来的に過労死するリスクも高めてしまっています。
体のみ大きくすることは子どもにとって、
良い面よりもマイナスの要素になることが大きいのです。


《牛乳が子どもたちの顎(あご)を退化させ、歯並びを悪くした》

戦後、日本人に定着した牛乳は、他の弊害をももたらしました。
牛乳を飲む習慣のなかった日本人が習慣的に飲むようになると、
子どもたちに噛む習慣がつかなくなり、
顎の形が変形したしまったのです。

たとえば、口に物を入れて噛むときには下顎を使います。
しかし、牛乳を飲むようになると、
噛む回数がどんどん減ってきました。
それが習慣づけられ、下顎が退化してしまったのです。
噛む習慣がなくなると、
下顎は一世代で30%も小さくなるといわれています。

一方、歯は一世代どころか、
1000年単位で1%程度しか退化しないといわれています。
口の中で起こる、
顎と歯の退化速度のアンバランスを想像してください。
30%も退化して小さくなった顎に、
ほとんど退化しない永久歯が生えてきたら、
噛み合わせや歯並びが悪くなるのは当然です。

子どもたちが好んで食べるオムレツ、カレーライス、
サンドイッチ、ハンバーグ、焼きそば、スパゲッティ、目玉焼きなどは、
ほとんど噛む必要のない食べ物です。
このままの食生活、食習慣が続けば、
子どもたちの下顎はますます退化するばかりです。

戦前は、歯並びを矯正する人は、めったにいませんでしたが、
硬いものを噛む習慣がなくなると
歯科医院で矯正治療を受ける患者が激増しました。

また最近は、精神的になんの異常も見られないのに、
言葉だけ出にくい子どもたちが増えています。
これもかまないことの弊害でしょう。

言葉の上達には、顎だけでなく、
舌の働きが欠かせないのです。

子どもたちはやわらかいものばかり食べ、
ジュースや牛乳で流し込むという食生活をしているので、
舌も十分に使わなくなっていました。
舌を使わなければ言葉の発達に遅れがでるのです。




《食の欧米化で低年齢化する生活習慣病》

戦争後6年余りにわたって日本を占領していた進駐軍は、
日本の主食である米にまで手をつけました。

「ご飯を食べると頭が悪くなる」
「コメは美容によくない」などと言い出して、
パン食を奨励していったのです。

こうして日本人の食卓に、毎日のように並んだ牛乳やパンは、
アメリカが占領政策として、余った牛乳と小麦を、
日本に輸出し日本人に使わせるという背景がありました。
「日本人の弱体化を狙った」という政治的目的もありました。
それを知れば「なるほど」とうなずく人も多いでしょう。

それからは、戦後生まれの大人だけでなく、
育ち盛りの子どもたちの食生活まで、明らかに偏ってしまいました。
その影響で近年、生活習慣病がどんどん低年齢化し、
糖尿病をはじめ脳梗塞も、今では大人の病気と言えなくなっています。

白内障という病気があります。
この病気も昔は加齢によって生じるものでしたが、
最近の日本では20歳前後の若者に、
白内障が増えています。
それを裏付けるように
「ヨーグルトやチーズを摂りすぎると、白内障になる」
という実験データーもあります。

ヨーグルトやチーズの原料は牛乳です。
加工過程で乳糖が「グルコース」と「ガラクトース」という
物質に分解されるので、
「ラクターゼ」という酵素を持ち合わせない日本人でも、
カルシウムを容易に吸収することが出来ますが、
日本人の目には災いとなりました。

乳糖から分解されたグルコースは人のエネルギー源で消費されます。
しかし、ガラクトースを分解する酵素を日本人は持っていないので、
分解できなかったガラクトースは、目の水晶体のとどまります。
この結果、白内障が発症することになります。
こうした若年性の生活習慣病や白内障は、
現代の偏った食生活がもたらしています。


《牛乳や白糖は犯罪者の再犯率を高める》

牛乳については、早くからその弊害を指摘する学者もいました。

ジョンズ・ポプキンス大学の栄養学者
E・V・マッカコラムとニナ・サイモンスが
1927年に出版した「栄養新知識」は、

「国家的規模で
昔の人が摂っていなかった食べ物を
摂らされた結果、
体や心を乱し、いろいろな弊害をきたした」

と指摘しています。

この二人が80年も前に指摘したことは
「昔の人が摂らなかった食べ物」
牛乳や乳製品、白糖です。

指摘から50年後の1977年、
この本を読んだ犯罪学者のアレキサンダー・シャウスが、
犯罪者を無作為に二つのグループに分け、
Aグループにはそれまでと同じ生活をさせ、
Bグループには牛乳や乳製品、白糖を減らし2年間観察しました。

その結果、Aグループの再犯率は33.8%、
Bグループの再犯率は11.7%でした。

牛乳を大量に飲むことで、これまで聞かれなかったような
問題も多く耳にするようになりました。

『自閉症の謎に挑む』の著者で、
「ルナ子ども相談所」の所長である岩佐京子さんは、

「自閉症の子どもたちが、
いかに多くの牛乳を
飲んでいるかということに気付いた」

と述べています。
牛乳は噛まずに飲んで栄養補給が出来るので、
目の水晶体を調整している「毛様帯筋
(もうようたいきん)」という
筋肉が育ちにくいのです。

その結果は、東京都の大学4年生の男性で、
正常な視力をしている者は20%にすぎず、
残りの80%の半数近くは視力0.1だそうです。


《日本人に合うのは日本食という常識に戻れ》

私たち日本人に最も適しているのは穀類、つまりご飯です。

それは、はるか昔、縄文時代や弥生時代から、
連綿と続けられてきた食生活の習慣ですから、
日本人の体に最も適していて、なじむのは当たり前です。

それに比べヨーロッパなどでは、
気候が寒く水が少なかったので、コメが出来ず小麦しか取れないため、
ヨーロッパではパンが主食になったのです。

コメなどの穀類を主食にしてきた日本人ですが、
戦後、ガラリと変わりました。
学校給食に牛乳が出るようになり、
それまで医者しか知らなかったような
「骨粗鬆症」や「鉄欠乏性貧血」が増えたのです。
世界で一番牛乳を飲んでいるのは北欧の人たちですが、
ノルウェーの骨折率は、日本の約5倍です。


《「牛乳カルシウム吸収率が高い」は神話》

戦後の占領下ではしきりに
「牛乳のカルシウムは吸収率がいい」と言われていました。

これは、国や医師、栄養士などが、当時の実験データーをもとに、
作り上げてきた神話です。
根拠となるデーターを取り直してみると、
牛乳のカルシウムは、小魚のカルシウム吸収率と
あまり変わらないというデーターが出たのです。

鉄分はもっと深刻です。
牛乳100ccの中には鉄分は0.1㎎しか含まれていませんが、
米には牛乳の約5倍の鉄分が含まれています。

妊婦さんは「鉄欠乏性貧血」になりたくなければ、
牛乳を飲むより白米を食べたほうがましです。

玄米なら牛乳の10倍、ほうれん草は37倍、
マメやゴマは90倍、煮干は180倍、
青海苔は320倍、ひじきは550倍です。

戦前の妊婦さんは、こうした日本古来の食生活であったため、
鉄分の不足などはなかったのです。





日本人に合った食生活を心がければ
病気は怖くない



《アメリカで評価されていた日本食》

1977年、アメリカのマクガバン上院議員が
「マクガバン・レポート」という
報告書を出したことがあります。

「肥満で悩んでいる米国民には日本の伝統食が一番いい」

というもので、
一躍、寿司をはじめ日本食が脚光を浴びはじめ、
世界的な日本食ブームに火をつけることになったのです。。

いま、メタボリックシンドロームで悩む日本人はたくさんいますが、
米と野菜中心の食事をしていた昭和初期までの日本人には、
太った人がほとんどいなかったことを知るべきです。

では、日本らしい日本食とは何でしょうか。
日本の伝統食とは、
ご飯、味噌汁、野菜の煮物、焼き魚、おしんこなどのことです。

ご飯を主食に
「ま・ご・は・や・さ・し・い」(孫はやさしい)と覚えてください。

「ま」 豆のことで、大豆をはじめいろいろな豆を食べてください。
小豆なども含まれます。
「ご」 ごまです。ゴマをもっと積極的に食べましょう。
「は」 「は」は「わ」と読んでください。
わかめを中心とした海藻類です。
「や」 野菜です。
出来るだけ地場産の低農薬の季節の野菜を食べましょう。
「さ」 これは魚です。とくに小魚がおすすめです。
「し」 椎茸で、キノコ類のことです。
椎茸などは抗がん物質としても注目です。
「い」 芋のことです。

昔はカタカナで表すような食べ物は食べていませんでした。
もし、食卓にカタカナの食品がのっていたら、
それをひらがなか漢字であらわす食べ物に
替えていけばよいのです。

パンはご飯に、スパゲッティはうどんに、
スープは味噌汁に、チーズは豆腐に、
サラダはおしんこにという具合です。

調味料も、ドレッシング、マヨネーズ、ケチャップ、マスタードはやめて、
塩、ミソ、醤油を使うようにすることが大切です。


《人はもともと菜食だった》

哺乳類のなかで人間は霊長類に属します。

霊長類を進化の順にしたから並べると、
「原始猿類」「真猿類」「類人猿」「ヒト」となります。

こうした霊長類が口にしているものを見ると、
「原始猿類」は動物性と植物性が半々です。
「真猿類」は動物性も食べますが、植物性が多いです。
「類人猿」にいたっては、
チンパンジーが動物性を少量口のするだけで、
ゴリラやオランウータンは動物性を一切口にしません。

つまり霊長類は進化するにしたがって、
動物性のものを口にしなくなります。
ということは、「ヒト」が誕生したときは、
そもそも菜食だったのです。

ヒトが火を使い出してから50万年たちます。
しかし、一朝一夕
(いっちょういっせき)に、
生で食していた食べ物を煮たり焼いたりして、
食べるようになったわけではありません。
何千年も、何万年もかけ徐々に食文化を変えてきたので、
それにつれて、人間の体も徐々に変わって来ました。

それは現代の食生活に当てはまります。
食生活を短期間に変えることは、
人体が大きなリスクを負うことになるのです。


《「白い米はカス」》


最近、「食育」という言葉がもてはやされています。
この「食育」という言葉は、明治時代に
「西洋医学・栄養学否定運動」を
展開した石塚左玄
(いしずかさげん)が提唱者で、
小説家の村井弦斎
(むらいげんさい)が1903年に著した
『食道楽』のなかで初めて使ってから、
世間に広まったものです。

当時の石塚が唱えた「食育」は、

「白い米はカスである」

「白米飯やパン食、肉が多く、
野菜の少ない食事は心身の健康を害する」

というもので、当時主流だった栄養学に対しても、
「炭水化物、脂肪、たんぱく質だけを重視し、
ミネラルの作用を軽視している」
と辛らつに指摘したり、
「塩や肉、魚をとりすぎればナトリウムが過剰となり、
心身の健康を害する」と主張したりしていました。
しかし、当時はあまり信奉者はいなかったようです。
今思えば当時としては適切に最高の指導を唱えていたのです。

2000年前のギリシャの医者、ヒポクラテスも
「食」で治せない病気は「医」では治せないといいました。

昔の偉人たちの指摘には、
昨今の日本政府が言い出した思いつきの「食育」とはちがい、
実践に根ざした含蓄
(がんちく)ある指摘をしていたのです。


 


商業主義のマスメディアに惑わされるな


《マスメディアに洗脳される子どもたち》

1984年に、九州の熊本で「辛子レンコン」を食べて
30名以上の人が中毒にかかり、10名以上が亡くなるという
食中毒事件が起こりました。

現地で売っている間はなんともなかったのですが、
辛子レンコンをおみやげとして真空パックにして売り出した途端、
ボツリヌス菌の毒性を強めてしまった事故でした。

悲劇の始まりは、減菌処理をしなかったことです。
密閉してしまったことで嫌気性(空気を嫌う性質)を持つ
ボツリヌス菌の繁殖を助けると共に、
空気を失ったことで殺菌作用のある辛子の成分が、
その作用を果たせなかったのです。
二つの悪条件が重なって起きた事故です
つまり、「いまここで食べて大丈夫だから、真空パックすれば平気だろう」と
楽観視したものです。
もし、そういうことを体験的に心得ている人がいて、
そうしたことを伝え聞いていたなら、
この事故は起こらなかったかもしれません。

今の子どもたちは、小さい頃からテレビを見て育ち、
父母や祖父母とのコミュニケーションが足りません。
核家族化もそうしたコミニュケーション不足に拍車をかけています。
知ってほしい肝心なことを知らないで、
知ってはならない、どうでもいいことを知ってしまっています。
商業主義のマスメディアの弊害はとても大きいものです。
国を滅ぼすのもマスメディアが大きな役割を持っています。


《企業のイメージ戦略に惑わされるな》

乳業のテレビCMのほとんどは、ストレスを感じることなく、
のんびり牧草を食べ乳を出す牛の姿をイメージさせます。
しかし、現実はそれとはほど遠いものがあります。

アメリカのある農場では、放牧どころか牛舎に詰め込まれ、
乳量を増やすためホルモン剤が定期的に打たれます。
胃の中のバクテリアの活動を抑えるために、
抗生物質を餌に混ぜて食べさせます。
食物繊維の代わりにプラスチックを食べさせるのも合法です。

また、乳牛とはいえ、出産しないと乳はでません。
そこで、子牛は出産後二ヶ月目ぐらいからホルモン剤を注射して発情させ、
人工的に妊娠させます。
出産のサイクルを短くするのが、利益を上げるコツなのです。
その乳牛の平均寿命は5~6年で、
出産を3回も繰り返すとお払い箱になり、
たいていの乳牛はハンバーガー用のひき肉になります。

日本の場合も大同小異です。

海外に依存する配合肥料、食品添加物、各種の栄養剤、
大量の医薬品、受精卵移植などなど、反自然的な行為の結果、
様々な成分が混入している反自然的な牛乳が生まれているのです。

テレビCMは現実離れしたイメージ戦略にすぎないのです。


《地球の安全を守る唯一最後のチャンス》

せんだって、ある石鹸会社がスポンサーとなっていた
「○○大辞典」という健康番組が「やらせ」だったことが判明し、
番組そのものが中止になりました。
しかし、そんなことはいまに始まったことではなく、
多くの情報番組も大同小異です。
スポンサーに都合のよく、
スポンサーの利益に繋がるような情報だけを流してきました。
とくに健康番組はそういう傾向が強いといわざるをえません。
企業も商売です。
利益を上げなければならないので、必然的にそうなります。

しかし、そうしたテレビ番組の情報を真に受ける
視聴者の側にも責任はあります。
意図的に操作された情報に左右されず、
「何が本当で、何が嘘か」ということを
しっかり見極めて、
正しい情報選択をしていかなければならないでしょう。

警世の名著『沈黙の春』で
レイチェル・カーソンはこんなことを述べています。

「長い間旅をしてきた道は、すばらしい高速道路で、
すごいスピードに酔うことも出来るが、
私たちはだまされているのだ。
その行き着く先は、禍いであり破滅だ。
もうひとつの道は、あまり人も行かないが、
この分かれ道を行くときこそ、
私たちの住んでいるこの地球の安全を守れる、
最後の、唯一のチャンスがあるといえよう」

地球全体が環境汚染にまみれてしまったいま、
その環境汚染に歯止めをかけるためには、
本当の情報をしっかり掴み、
次世代に受け渡してゆくよりほかに、
未来はないところまできているのです。