「少子化、でも小児科医が足りない!」

夜中に自分の子どもが咳き込んでいる。
心配になった親は、夜間救急病院を捜すが、どこの病院にも
「子供は受け入れられない」といわれてしまう話は、全国どこにでもある。
この現象は2000年ごろからずっといわれ続けてきたことであるが、
誰もが、自分の子供が小さいときにしか関心がないため、
なかなか「常識」にはなっていない。

日本小児科学会では「小児科医の需要についての誤解」として、2001年に
「少子高齢社会の到来ということで、子どもの数が減り小児科医の需要が
減少したかのような誤解がもたれている。
しかし、実際には少子化社会にあって、
少ない子供を大切に育てるという傾向が強まり、
かかりつけ医として、小児科専門医を選ぶ親が増えている」
と提言したが、現状はまったく改善されていない。
むしろ、悪化していると考えられている。  
何故か?

まず、もともと小児科医自体が少ない。
小児科医学会が発表した「病院小児科医の将来需要について」によれば、
小児科学会認定医はこの10年で1万2000人前後のまま、増えていない。
ひとつの病院の小児科が担当する小児(15歳未満)は5000人という概算まで出ている。
少子化になれば、子どもが少なくなるから、小児科医も増えなくていいのでは?と思うかもしれない。
しかし、その理屈は現状とは異なるようだ。

昼間はまだよいが、夜間休日の時間外には、一人しかいない子どもだから、余計親が神経質になる。
「6ポケッツ」という言葉があるように、親が甘やかしたり、共働きなどで病院の時間外にならないと
子供に接することができないため、救急の必要がない子どもでも、
親が救急病院に駆け込んできてしまう。
よって、小児科医が足りないところに、需要が増えている。
結果、慢性的な不足状況がさらに続いている。

小児科医も人間だ。
高齢化が進み、夜間診療が体力的に難しい小児科医も増えている。
連日の当直や休日勤務が続けば、神聖な医師の仕事とはいえ、嫌気がさすだろう。
超過勤務で判断力が鈍れば、診療ミスなども起こりかねない。
もちろん、大切な子供を担当するため、訴訟リスクも高まる。
毎年医師数は増えているが、
この過酷な状況を察してか、医学生の小児科希望は減少しており、
小児科医減少スパイラルは変わらない。

医師免許自体には、医師(小児科)などという区分はない。
小児科医など、足りない専門医を希望する学生には、奨学金を上乗せして対応するなど、
医師への入り口からの政策的介入が求められる。
小児科学会では、少なくとも1000人の小児科医の純増が必要と試算している。

子どもを持つ親がやらなければならないことは、
小児科医がどこの病院でも不足していることを「常識」として理解し、
子供の健康状態を絶えずチェックし、予防医療に努めることだろう。
「了」



この記事は、2005年9月26日「PJニュース」です、参考にしてください。


有害な化学物質での環境破壊・汚染、
身近にある有害化学物質の存在で
壊されていく生活環境、
免疫力の低下で壊れてゆく子どもたちの姿

一人一人の努力と気遣いで、

未来の地球環境と子どもたちを守ろう